雑穀について語るとき、コーリャン(高粱)は落とせないでしょう。といっても粒で食べることはまずないよう。戦中の日本で食べたそうですが、まずいものの代表の扱い。大同のスーパーで「高梁麺」という表示の黒っぽい乾麺に手を伸ばしたら、大同事務所の小李が「やめたほうがいいです。ほんとにまずいから」といって止めました。戦後生まれの団塊世代、中国と濃厚な関わりをもつ私も食べた記憶がありません。
でもそれは固体 . . . 本文を読む
「三十里的莜麺四十里的糕、十里的蕎麺餓断腰(サンシリダヨウミェンスーシリダガオ シーリダチャオミェンウァドワンヤオ)」は大同の農村でよく耳にする言葉です。莜麺(ヨウミェン)はハダカエンバク、糕(ガオ)はキビ(黍)のもち、蕎麺はソバです。それらを食べてどれだけ歩けるか、腹持ちの具合を比べているわけですが、中国の1里は5百メートルです。ソバは消化がいいかわりに腹持ちが悪く、5キロも歩くと腹ぺこで腰が抜 . . . 本文を読む
雨の少ない大同ではイネやコムギはほとんど栽培しません。それに代わるのが雑穀で、代表的なのがトウモロコシ、アワ(粟)、キビ(黍)といったところ。まずはアワについて。
アワは日本でも以前はつくっていましたが、いまは完全に消えました。と思っていたら、アトピーにいいといって、最近はスーパーにも並ぶようです。でも畑に生えているものは、緑化協力ツアーに参加する若い人はもちろん、年配の日本人でもわかりません . . . 本文を読む
酒といえば中国の北方では白酒(バイヂウ)です。原料は高粱(コーリャン)が多く、無色透明なのでそのように呼びます。度数は高く、十数年前までは50~60度がふつうでしたが、最近は低度酒と呼ばれる38度のものが増えました。その度数は3月8日の国際婦人デーにちなんでのもので、女性にも飲ませれば2倍もうかると考えたのだとか。
杯は大小さまざまですが、ガンベ~イのかけ声にあわせて、一気に空け、杯の底をみせ . . . 本文を読む
山西省は麺の故郷だといわれます。有名なのは刀削麺(とうしょうめん)。固く練った小麦粉の固まりを刃物で細長く削って、煮立った鍋に落としこみます。曲芸風のパフォーマンスもあって見ているだけで楽しい。
麺といえば日本ではウドンのように細長いものですが、中国では粉にして食べるのはみな麺食で、饅頭(まんとう)も餃子(ぎょうざ)もパンも麺です。
材料は小麦粉が多いのですが、蕎麦(そば)や▼麦(ヨウマイ= . . . 本文を読む
中国の農村を旅すると、なれない人はよく下痢をします。ひどい時はメンバーの半分以上がそうなる。日本だと集団食中毒だといって大騒ぎでしょう。
病院での点滴治療の即効性にはびっくり。お医者さんが解説してくれました。「原因は疲れです。暑いのに無理をして汗をかき、そのうえ冷たいところに座ったのがよくなかった」などと。納得にほど遠い私の顔をみて「ものごとには内因と外因があります。外因も重要ですが、より根本 . . . 本文を読む
大同の食を1つといわれれば、ヒツジのシャブシャブでしょう。ヒツジの放牧が問題だ、などと大声で叫びながら、いざ、テーブルにつくと、おいしい、おいしい! 人間のこのいいかげんさが、環境破壊の根源なのでしょう。 . . . 本文を読む
その地方の主食は、どこでもその地方で産出されるものでしょう。水が少なく気温の低い黄土高原では米はまず無理。黄土高原も南のほうはコムギ中心ですが,大同地区ではそれも少ない。では、なに? . . . 本文を読む