「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

仮寓での生活が始まる

2010-09-24 23:18:22 | 国際防災協力
着任後、最初の国外出張も今日まで。

午前中は韓国食材店に行き、食材や食器の買いこみ。
韓国食の食材が中心ではあるが、日本食と共通しているものも多く
カリフォルニアのコシヒカリ、味噌、海苔などを買い込む。

買い出しが出来たのは良かったが、この時、ハッと気づかされる。
サンサルバドルに戻ってマンションに着いても、
生活できる環境がない、ということに。

いかに家具付きのマンションといっても、
それこそ、洗剤もスポンジもトイレットペーパーも、
ボトルドウォーターも夜食用のつまみも、何もない……。
そのことに今になって気付くとは、我ながら情けない限りであった。

それはさておき。

昼食はグアテマラシティの中華料理店で。
サンラータン、海鮮焼きそば、チャーハン、麻婆豆腐と、
定番メニューなるもホッとする。
それにしても、盛りはすごい。
グアテマラの人は、そんなに健啖なのだろうか???

出張最後の表敬訪問は、
空港に隣接した敷地内にある
グアテマラ政府の災害救援調整機構、通称CONRED。
M長官とも久しぶりの再会となる。

熱帯低気圧が接近中という状況ではあったが、
1時間近く時間をもらい、いろいろと意見交換。
地質土質の専門家を日本から短期派遣で呼ぶことの重要性を改めて感じる。
現場に入り、やさしい言葉でコミュニティの住民に語りかけられる人の存在。
国際防災協力の現場では、こういう専門家がいてくれると、本当に助かる。

社会科学出身の「旅の坊主」であるが、
最低限度の地質土質の知識は持たねばと、改めて思う。

各機関への訪問を終え、サンサルバドルへの帰路につく。
途中、熱帯低気圧ゆえの強い雨もあったが、
そんなに遅くならずにサンサルへ、そしてマンションに戻る。

お疲れのところとは承知しつつも、
Kさんにお願いして車を出してもらい、少し大き目のスーパーへ。
ようやくこれで、暮らしの必需品も何とかなる。感謝、感謝。

サンサルバドル市街地の北西、
斜面に広がる高級住宅地の中の6階建てマンションが、
これから始まる1年の拠点となる。
6階にお住まいの前任H専門家の部屋を引き継ぐことになったが、
ここ半月~1ヶ月ほどは、4階の一室が仮寓の仮寓。

とっぷりとくれた市街地を一望する時、
いろいろな思いが湧いてくる。

今日は不安が先に立った。
活動云々を言う前に、そもそも生活していけるのか、と。
どこかで、何とかなるだろう、との思いはありつつも、
何せ年単位の海外生活は初めてという、チーム内では一番の初心者である。
生活パターンを作るまで、ともかくがんばらねば、である。

夕食は精いっぱい手抜きをして、ゆでたトウモロコシにビール、
それに(しっかり洗った)トマトのサラダ。
うーん、これは先が思いやられる……。