<絵島 えしま>
日本国土の始まりを伝えるイザナミ・イザナミの国生み伝説ですが、
この話はもともと、淡路島や周辺の島々に住んでいた海人族が、
「島生みの始祖伝説」として伝承してきた物語であり、
のちにヤマト朝廷が、天皇家の神聖さを示すために、
国家の起源として神話に取り入れたという説があります。
古事記の系図を見ますと、確かにイザナギ・イザナミは、
天祖である天照太御神を生む前に、海人族が信仰する
底津綿津見神・中津綿津見神・上津綿津見神の三柱の神、
底筒之男神・中筒之男神・上筒之男神の三柱の神を生んでいます。
国生み伝説、イザナギ・イザナミという神様を通じて、
海人族と天孫族との関係性が暗示されているのかもしれません。