<御出石神社 みいずしじんじゃ>
地元では「加茂神社」と呼ばれる、
豊岡市出石町・御出石神社(みいずしじんじゃ)のご祭神は、
天日矛命(あめのひぼこ)と出石乙女(いずしおとめ)です。
*オオナムチとオオナムチの子である
御出石櫛甕玉命(みいずしくしみかたま)とする説もあり
出石乙女という人物は、アメノヒボコとの
親縁が噂されると同時に、古事記において
「藤の花」をモチーフにした物語に登場することから、
恐らくはこの土地の「鉄」を管理していた
一族の女性だったと思われます。
ちなみに、今回の旅の中で、どういうわけか
「最も印象が薄かった」のがこちらの出石周辺でして、
後日写真を確認するまでは、土地の概観すら思い出せず、
非常に凡庸としたイメージしか残っていませんでした。
何といいますか、アメノヒボコという
著名な渡来人とのつながりを有しながら、
その「特異性」のようなものが感じられなかったため、
他の神社との差別化が難しかったのです。
もしかするとそれは、アメノヒボコが純粋な意味での
「異国人」ではなく、もともと日本との縁が極めて深い
「日本寄りの人物」だったからなのかもしれません。