<鳥屋神社 とやじんじゃ>
==========================
果敢に戦いを挑んだタケミナカタでしたが、
逆にタケミカヅチに軽々と手をつかまれ、
あっという間に投げ飛ばされてしまいました。
敗北を悟ったタケミナカタは、
慌ててその場から逃げ出したものの、
信濃の国の諏訪湖のほとりまできたところで、
タケミカヅチに追い詰められてしまいます。
そして、国譲りに同意することと、
一生諏訪の地から出ないことを、
命乞いの交換条件として約束させられたのです。
==========================
タケミナカタが登場するシーンで手にしていた大岩は、
「山の神」の属性を意味するという説があります。
そして、タケミナカタと対比して描かれる事代主神は、
岬で魚釣りをしていたことからもわかるように
「海の神」の属性を帯びていますね。
恐らく、この対照的な大国主神の二柱の子が示すのは、
大国主神が国造りをより盤石にすべく、
「近隣国」そして「様々な部族」と
婚姻関係を結んでいたという事実でしょう。
古代日本にやってきたイスラエル氏族の系統を、
明確に分けることができないように、
ひと口に、「国津神」「出雲系の神々」
「大国主神の子孫」 とは言っても、
各々の神によってその背景は千差万別です。
「天津神系の血が濃い国津神」
「渡来系の血が濃い国津神」
「海人族系の血が濃い国津神」……など、
複雑な立ち位置に置かれた神々が目立つのも、
出雲神話の特徴のひとつなのかもしれません。