たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

タケミナカタ

2018-10-29 09:13:00 |  出雲の神話

<親不知・子不知>

 

==========================

話し合いを続けるタケミカヅチと大国主神の前に、
大岩を手の平に載せたタケミナカタがやってきました。
そして「この国を奪いたいなら、私と力比べをせよ」と言い、
意気揚々とタケミカヅチに挑みかります。
しかし、自らの手を氷柱から鋭い剣の刃へと変化させた
タケミカヅチの姿を見て、タケミナカタは
恐れおののき戦闘意欲を消失してしまったのです。

==========================

 

素直に国譲りに応じた事代主神とは対照的に、

天津神に歯向かうような態度を取った

タケミナカタでしたが、タケミカヅチの力は凄まじく、

すぐに劣勢に立たされてしまいました。

同じ大国主神の子でありながら、

真逆の判断を下した二人の御子の姿は、

「イズモ」の国々がたどった様々な経緯と、

同じ国の中でも意見が割れていた事実を示すのでしょう。

 

ちなみに、タケミナカタという神は、

大国主神と高志(越)のヌナカワヒメとの間に

生まれた子どもだという説があります。

ヤマタノオロチや因幡の白兎など、

出雲神話を代表するいくつかの物語に、

たびたび影をのぞかせる「越」という国は、

この国譲りの場面においても、

カギを握る土地として暗示されていました。

この記事についてブログを書く
« 各地のイズモ | トップ | 出雲神話の特徴 »