<青森県立美術館>
これからの激動の時代を生き抜く上で、
私たちが早急に意識しなければいけないのが、
「自分の力で考え判断する」という姿勢でしょう。
実は今、近々に迫った自然災害についての情報を
確認しながら、この文章を書き起こしているのですが、
こういったデータを得られなかった縄文の人々が、
いったいどのように危険を察知していたかといえば、
それは起こり得る状況を想定し
「思考し」警戒するという日頃からの心構えが、
ある種の「インスピレーション」を
呼び込んだからではないかと感じるのです。
もちろん当時は、「見えない世界」との親和性も
深かったがゆえに、現代よりもはっきりとした
「確信」を得られたのかもしれません。
ただし、縄文時代の人々も現代の人々も、
「人間の資質」はほぼ同じだと考えれば、
「縄文人のDNA」を受け継ぐ私たちが、
縄文人に匹敵するだけの「危機管理能力」を
発揮することは、決して難しくはないのだと思います。