たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

銅鐸文化の終焉

2020-08-29 09:48:05 | 古代の出雲

<国立歴史民俗博物館>

 

大部分の銅鐸が「横倒し」のまま見つかる中、

時折「木っ端みじん」になった状態で、

出土する銅鐸があるそうです。

神の依り代でもある祭器(しかもかなりの強度)を、

わざわざ粉々にして埋めた理由はいざ知らず、

このような傾向が強いのは、

主に弥生時代終盤なのだとか……。

つまり、銅鐸という青銅器が消滅する直前、

何らかの理由により銅鐸が破壊され、

地中に埋められた経緯が読み取れるのですね。

 

ちなみに、銅鐸製造地のひとつである

三河遠江あたりの遺跡には、

銅鐸文化が終焉を迎える頃、

不自然なほど多くの銅鐸が造られていた

形跡が見られるといいます。

仮に、そのときすでに人々の間で、

銅鐸が「偶像対象」に変わっていたとするならば、

ヒゼキヤ王により壊された「青銅の蛇」と同様、

銅鐸も粉々に砕かれてしまったのでしょうか……。

 

もしかすると、「偶像」を神として崇める

「人間の懲りない性(さが)」が、

縄文時代の「土偶の終焉」をなぞるように、

ひとつの時代を終わらせる

きっかけを作ったのかもしれません。

この記事についてブログを書く
« 打ち砕かれた蛇 | トップ | 金色の宝珠 »