たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

大昔の名残

2017-07-09 10:57:55 | 熊野の神社

<小阪・飛鳥神社 こざかあすかじんじゃ>

 

たくさんの神社を巡ってきて感じるのは、

「神社は裏が重要」ということで、

立ち入り禁止の区域ではない限り、

できるだけ境内をぐるっとひと回りし、

全体像をとらえるよう心がけています。

参道の入り口や社殿の向きなどは、

後年になって変更されている場合も多く、

当時の姿が失われてしまいがちですが、

神社の裏には「川の有無」や「祭壇の後」など、

大昔の名残を目にすることもできるのです。

 

小阪・飛鳥神社の裏手に回り込みますと、

小さな岩があちこちに転がる、

大又川が見えてまいりました。

「川のそば」という立地は、

聖地となりうるための必須条件でして、

境内を清浄に保てるかどうかのカギを、

「川」という存在が握っているのでしょう。

本来であれば、直接川を渡ることで、

聖域に立ち入るための禊をしたのだと思います。

 

現世と神界との境が明確だった古代、

私たち人間は今よりもずっと、

神様とのよい関係を築いていたのかもしれません。

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