たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

スサノオが宿る木

2017-07-08 10:55:59 | 熊野の神社

<小阪・飛鳥神社 こざかあすかじんじゃ>

 

小阪・飛鳥神社には多くの神々が祀られておりますが、

そのどれもが「国津神」としての性質を持っています。

この神社のシンボルでもある四本杉に、

スサノオの化身・祓戸四神が宿るとされるのも、

この神社の主はスサノオ命であり、

熊野という土地そのものが

「国津神の聖地」であることの証なのでしょう。

 

神武天皇がヤマトへ侵攻する際、

どうしても許可を得なければならなかったのが、

太古の昔から熊野の地を支配する

国常立大神という国津神の親玉でした。

熊野を通して日本全土ににらみを利かせるこの神は、

国内に入り込んだ異分子をシビアな目で選択し、

この国にふさわしい人間かどうか精査するのです。

 

国常立大神からの命を受け、

国土を駆け回る役目を授かったスサノオは、

「巨樹」「巨岩」「大河」など、

自然信仰の崇敬対象へと姿を変え、

太古の世から今に至るまでずっと、

日本人の営みを見守っているのだと思います。

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