<苅田神社 かりたじんじゃ>
昨日ご紹介した、石見神楽の
源流とされる「大元神楽」の中で、
神がかりした神職に託宣を下ろすのが
「大元神」です。島根県やその周辺には、
この神を祀ったとされる
「大元神社」が点在しますが、
その多くが「祭神不明」だと言われており、
大元神のはっきりした素性はわかっておりません。
ただし、「大元神社」の別称に
「大歳神社」の名前が冠せられることや、
他地域の大元神社で祀られる
ご祭神のラインナップなどから想像すると、
「スサノオ」もしくは「国之常立神」
の系統である可能性が高いのでしょう。
島根県大田市にある苅田神社を訪ねた際、
ご祭神の中に「国之常立神」が合祀されていたため、
興味深く思い調べてみたところ、
その場所はもともと大元神社のあった土地でした。
実はこの苅田神社は、2018年の4月に
発生した島根県西部地震で鳥居が倒壊し、
全国ニュースでも大きく取り上げられた場所でして、
以前からブログ内でも指摘していた、
「国之常立神」と自然災害との
深いつながりを改めて実感し、
改めてこの神への畏怖を感じた次第です。