***** 災害備忘録 No.5 *****
台風19号直撃時の様子を、
複数の知人の経験談を元に、
時系列を追って書き連ねてみました。
幸いにも、私自身の回りには被害が出ず、
以前と変わらぬ日常生活を送れておりますが、
知り合いの中には自宅が損傷したり、
車が水没したりした人も多数存在し、
未だに「普通の暮らし」に戻れないという話も聞きます。
当事者の方々が語る言葉には、
メディアからは伝わってこない情報も含まれており、
「被災」⇒「復旧」そして「復興」が、
「美談」ばかりではないと痛感するのです。
次はそれらの「言葉」の中から、
印象に残った話をいくつかご紹介しつつ、
個人的な感想なども綴って行くことにしましょう。
◆ 近況を知りたがる人々 ◆
「避難所へ逃げるのか逃げないのか」
あるいは「川が切れるのか切れないのか」
といった切羽詰まった状態のときに、
矢継ぎ早にメールを送り続けて来る人には、
非常に戸惑いを覚えたと言います。
暴風の被害を受けた千葉在住の知人いわく、
「電波悪いのに返信なんか無理」
「バッテリーがなくなるから嫌」だったそうで、
「被災地」と「非・被災地」との
温度差に少々イライラしたとのこと。
ある程度「傍観者」でいられる立場なら、
気遣いの連絡もうれしいものですが、
極端に言えば「生きるか死ぬか」の瀬戸際に、
「メール」という手間をかけさせるのは、
できれば避けたほうが良いのかもしれません。