<熊野市・神川町柳谷>
北山村にある「道の駅おくとろ」から、
国道169号線を奈良方面へと車を走らせますと、
次第に国道とは思えないほど道が狭まり、
集落の家並みもぱったりと見えなくなります。
対向車ともほとんどすれ違わないまま、
左手に七色ダムが見えてきたころには、
あたり一帯「見慣れた」山の景色が広がっていました。
七色ダムに沿って伸びる国道を道なりに進んだ先に、
熊野市・神川町柳谷へと続く曲がり角があります。
お約束のように出現した細い山道を、
もはや何の躊躇もなく走り切ったところで、
視界がパッと明るく開け、前方に見えてきたのは、
次の目的地である神社をお守りする集落です。
民家の手前には、小さな橋がかけられており、
その下を流れる小川を伝うようにして、
固く踏みしめられた遊歩道が続いています。
整備されたトレッキングコースを思わせる、
その安全かつ歩きやすい道は、
ハードな山巡りをしてきた心身にとって、
自然にすべてをゆだねられる癒しの散歩道でした。