たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

お白石の原型

2017-09-27 10:00:36 | 白山信仰・楠と白石

<伊雑宮 いざわのみや>

 

一説によりますと、渡来人が来日した際、

すでに日本では「白石奉納の神事」が

土着の信仰として根付いていたという話があります。

伊勢神宮のお白石持ち行事(の原型)も、

かなり古くから執り行われていた可能性が高く、

古代より「陰の地」にある石英系の白石を採取し、

伊勢の聖地に奉納していた人々がいたのでしょう。

 

鎌倉時代の文献の中に、

お白石の起源に関する内容として、

「内宮の瑞垣内に白石を敷いた」

という記録が残っているそうですが、

外宮に関しての記述が見られるのは、

さらに100年ほど時代が下ってからのことで、

最初は石ではなく「砂」が代用されていたそうです。

 

言うなれば「陰の聖地」である外宮という場所は、

お白石を持ち込む側の位置にあるため、

白石の風習が神事として定着するまで、

しばらく時間がかかったのかもしれません。

本来は古代の「陽の聖地」である伊雑宮に、

陰の気がこもった白石を奉納する習慣が、

お白石持ちの原型だった可能性もあります。

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