<東祖谷・栗枝渡地区>
東祖谷の山上集落の一角にある栗枝渡八幡神社は、
かつては祖谷山にある102社の総鎮守として
厚い崇敬を集めており、剣山へ向かう際には、
この神社に立ち寄るのが慣例だったそうです。
栗枝渡八幡神社が、古来からの
「禊祓いの場所」であったなら、
これより上の山の頂に近いエリアは、
いわゆる「聖域中の聖域」だったのでしょう。
もしかすると、剣山の山頂一帯は、
「神事」のために整地された場所であり、
高所に位置する集落ほど「位の高い人」、
あるいは「神様に仕える役目の人」が、
居を構えていたのかもしれません。
また、剣山西側の祖谷方面だけでなく、
東側の木屋平や神山町、南側の那賀町などにも、
同じような「入り口」があったのだと思われます。