<神木・原地神社 こうのぎはらじじんじゃ>
熊野の神社の中では珍しく、
「外向き」のムードを感じさせる
御浜町・神木の原地神社ですが、
何本もの大木が境内を取り囲む様子は、
「さすが」と言いたくなるような
熊野の自然美にあふれた光景です。
古い祭壇跡こそ見つからなかったものの、
境内の横を流れる小川の雰囲気は、
赤木川流域などで見かけた
いくつかの元無社殿神社とよく似ており、
「川をご神体とする無社殿神社」ととらえても、
あながち間違いではないような気もします。
熊野三山や他の自然信仰の遺跡などと比べると、
少々インパクトに欠けるのも確かですが、
この原地神社という場所が、
熊野という広大な聖域の一部であることもまた、
疑いようのない事実なのでしょう。