たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

本当の神名

2018-10-19 09:57:06 |  出雲の神話

 <大甕神社 おおみかじんじゃ>

 

出雲神話の国譲りの件で活躍する

タケミカヅチ(建御雷神)という神は、

建布都神や豊布都神など様々な別称を持ちますが、

その中に「武甕槌神」という表記が存在します。

この名前を元に考察すれば、

タケミカヅチは雷を象る神というより、

甕(みか)つまり境界を守護する

塞の神だった可能性も否定できません。

 

ちなみに、甕は「かめ」と呼ばれる容器のことで、

俗世と現世とを分ける境目に埋められた祭祀具でした。

鹿島市の近くの日立市には、大甕という地名が残っており、

古くはこのあたり一帯が祭祀場だったと考えられています。

もしかすると、古代は多氏がお祀りしていたはずの甕の神を、

建御雷神に変えてしまったのは藤原氏だったのでしょうか……。

この記事についてブログを書く
« 藤原氏の思惑 | トップ | 特徴的な神座 »