***** 神社と災害 No.85 *****
あくまでも現時点での勝手な推論ですが、
同じ海人族でも「大陸由来(呉越系)の龍蛇族」と
「南方由来(スンダランド系)の漁労民族」とでは、
日本に渡来してきた理由が異なるのでは
ないかという気がいたしております。
恐らく、スンダランド系の海人族は、
生活拠点の地形や漁労環境の変化など、
物理的な要因が大きかったのでしょう。
一方、長江周辺からやってきた龍蛇族のほうは、
ある明確な目的を持って来日した
イメージが個人的には湧いてくるのです。
その目的とは、すばり「水銀朱」でして、
徐福が「不老不死の薬」を探しに
日本へとやってきたように、
日本の豊富な鉱山資源を求めて、
中央構造線を西から東へと進んで行く
「龍蛇族」の様子が思い浮かぶのでした。
とすれば、先日ご紹介した丹生都姫命の一族は、
九州から瀬戸内海沿岸を経て紀伊半島に
上陸した「製鉄系民族」だったのかもしれません。
そして、丹生都姫命と同族とされる名草戸畔も、
海を生活の場とする漁労民の長というより、
大陸由来のシャープな知性を有した
技術集団のリーダーであり、
ある意味「土蜘蛛」だったとの想像もできます。