***** 災害備忘録 No.18 *****
◆ 紙一重の被害 ◆
昨年の台風襲来時の豪雨により、
大小問わず多くの河川が決壊・氾濫・越水
をしましたが、ハザードマップなどで
「浸水エリア」に指定された地域内でも、
川の右岸と左岸では被害の差が顕著だったそうです。
平時は同じような高さに見えても、
水はいったん流れ始めると、
「より低いほう」を目指して流れるのが常でして、
ほんの数十センチ土地が下がっていたがために、
数件の住宅のみが水に浸かってしまった……、
あるいは数十センチ土地が上がっていたために、
母屋だけは被害を免れた……例などが散見されました。
また、「川の形状」も被災度を左右する
要因のひとつであり、川の右岸に向かって
川筋がカーブしていたことから、
右岸の堤防のみが崩れ大量の水が
流失したというケースも……。
いずれも、被害の少なかったほうの住民は、
朝になってから「対岸の被害」
の大きさに気づいたと言います。
「土地の標高」に関しては、
国土交通省のサイトなどでも確認できますし、
普段から「雨はどの方向に流れて行くのか」
を注視しておくべきなのでしょう。
とにもかくにも「水は正直」ゆえ、
私たちは「水の意思」に従うしかないのですね。