***** 災害備忘録 No.19 *****
◆ 小河川や用水路 ◆
昨年の台風被害において特徴的だったのが、
「中小河川の氾濫」でした。
特に、普段は意識もしない「小さな川」や
「用水路」があふれたという報告が目立ち、
大河川と遜色のないほどの被害を出した地域もあります。
浸水被害の相次いだエリアで暮らす知人によれば、
「家の前を流れる農業用水路」があふれ、
水流の勢いがピークに達したときには、
「数メートル幅の川」と化して、
敷地内を濁流が流れ下って行ったそうです。
隣に住む足の不自由なお年寄りを
助けようと玄関を出たものの、
水に足を取られて歩くことすらままならず、
結局救出を断念して家に戻ってきたのだとか……。
私自身もこの用水路を見たことがありますが、
普段は「春の小川」を思わせるような穏やかな流れで、
近くを歩いていても危険を感じたことはありません。
知人いわく、「近くを流れる大きな川ばかり
気にしていたけど、まさか用水路が最大の
障害になるとは考えられなかった」とのこと。
次に同じような状況になったら、
まず用水路があふれるものと想定して、
早めのタイミングで避難をするか、用水路には
絶対に近づかないよう気を付けると言っておりました。