たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

神様の正体

2015-04-08 13:16:44 | 神社について

<外宮 げぐう>

 

伊勢神宮の遷御の儀に参列したある方が、

「神様は見るものではなく、

感じるものだということがわかった」

とおっしゃっていました。

どんなに目をこらしても、

暗闇の中で神様の姿を確認することなどできず…。

その際にかろうじて触れられるのは、

神様が通り過ぎる微かな気配のようなものだけ。

最終的には、視力に頼らず心の目を見開いたとき、

畏怖を感じるほどの大きな存在に気づいたと聞きます。

 

私たちは「神様」という言葉を聞くと、

人間と同じような「像」をイメージしますが、

もともと神社の本殿の中が「空」であるように、

神様は視覚でとらえるものではありません。

遷宮の祭典を拝見していても、

「神様の正体」などどこにもなく、

神職の方が視線を向ける方向には、

自然の風景とわずかな祭器類があるのみ。

それでも見ている私たちは、

手を合わせる先に神様の存在を感じ、

畏れ多い気持ちを抱かずにはいられないのですね。

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