<土佐神社 とさじんじゃ>
***** 忌部5/賀茂と淡路 *****
高知県香南市にある「絵金蔵」に立ち寄る前、
土佐国一の宮・土佐神社に参拝をしました。
絵金蔵の開館までには間があったため、
時間調整の目的で訪れたのですが、
帰宅後にいろいろと調べてみたところ、
土佐神社には忌部氏との深いつながりが
あることが判明したのです。
地元では「しなねさま(志那禰様)」
と呼ばれ親しまれている土佐神社には、
土佐三大祭のひとつ「志那禰祭(しなねまつり)」
という古いお祭りが伝わっています。
「しなね」の語源は、風神の「シナツヒコ」
から来たという説や、新稲祭(新嘗祭)の
「新稲」が転訛したなどの説があるのだとか。
ご祭神は、味鋤高彦根神(あじすきたかひこねのかみ) と、
一言主神(ひとことぬしのかみ)という、
大和の葛城山や賀茂氏に縁ある神様で、
土佐国の二の宮である朝倉神社には、
味鋤高彦根神の后神である
天津羽羽神(あまつははがみ)が祀られています。
味鋤高彦根神は長国の「積羽八重事代主神」と、
天津羽羽神は阿波国の「大宜都比売神」と
同一視されいることを考えても、
土佐神社という場所には、賀茂氏だけでなく、
忌部氏が関わっていた可能性も高いのでしょう。