goo blog サービス終了のお知らせ 

たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

古代の激戦地

2015-06-26 11:36:41 | 西日本の神社

<枚岡神社 ひらおかじんじゃ>

 

枚岡神社のある場所は「出雲井町」といい、

境内からは大阪平野を一望することができます。

神武天皇が大和入りを画策していた頃、

大阪平野はまだ河内湖という湖海で、

枚岡神社のすぐ下まで水辺が広がっていたとか。

海の東端の海岸線にあたるこの神社周辺は、

神武軍と長髄彦軍との激戦地でもありました。

 

長髄彦との戦いで敗退した神武天皇は、

その後紀伊半島(場所は諸説あり)から、

吉野の山を抜け奈良盆地に入ります。

吉野と同様、この生駒山の付近も、

土着の神への強い信仰があったものの、

神武天皇のルートをなぞるかのように、

次々とご祭神の名前は伏せられていきました。


天児屋命

2015-06-25 11:34:53 | 西日本の神社

<枚岡神社 ひらおかじんじゃ>

 

春日権現、春日大明神とも呼ばれる

天児屋命(あめのこやねのみこと)は

日本神話の岩戸隠れの件で、

天照太御神を岩屋から引き出すために、

太玉命とともに卜占(占いのこと)を行い、

岩戸の前で祝詞を唱える役を担った神様です。

後の藤原鎌足を生み出した中臣氏の祖先ともいわれ、

春日大社や枚岡神社以外にも多くの神社で、

中臣氏の家系が要職に就いております。

 

ちなみに、伊勢内宮の禰宜職を世襲した荒木田氏も、

中臣氏と同じ流れの氏族でした。

天児屋根命の子孫である

天見通命(あまのみとおしのみこと)が、

倭姫命とともに聖地を求めて巡幸し、

五十鈴川の川上に内宮を定めた後、

代々禰宜を務めたとされています。


枚岡神社

2015-06-24 11:30:50 | 西日本の神社

<枚岡神社 ひらおかじんじゃ>

 

奈良と県境近く、生駒山の西麓の大阪側に、

枚岡神社(ひらおかじんじゃ)という古社があります。

河内国一之宮であり「元春日」とも呼ばれている場所で、

春日大社のご祭神である

天児屋根命(あめのこやねのみこと)

比売御神(ひめみかみ)の2柱の神様は、

こちらの神社から勧請されました。

 

神武天皇が、生駒山を越えて大和に入ろうとした際、

生駒の豪族であった長髄彦(ながすねひこ)と争い、

天皇の軍は大きな痛手を負います。

そのとき国土の平定を祈願されるために、

霊地神津嶽(かみつだけ)に、

天児屋根命・比売御神の二神をお祀りしたのが、

この枚岡神社の始まりだとか。

 

その後は「平岡連(ひらおかむらじ)」と呼ばれる

後の中臣氏につながる一族が、

代々こちらの神様を祭祀し、現在に至るそうです。