夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

年金、健康保険

2006年09月05日 10時01分36秒 |  姥捨て山は大騒ぎ
昨日のテレビで国民年金、国民健康保険で生活をしている人の話が紹介されていた。
退職し、仕事もない。年金の生活では健康保険料すら払えなくて滞納しがち。
そのために健康保険のカードを返却しなければならなくなった。でも老齢で、体のあちこちに障害が出てきているので、何かあったときに困るからと無理をして滞納した保険料を支払い保険証は戻してもらったのだけど、保険料を支払ったので今度は病院に行くお金がなくなったというものだった。

認知症の一番の原因は引きこもりで脳への刺激が少なくなるということらしいが、国民年金よりももっと条件のいいはづの厚生年金を貰っている人たちでも、健康保険や税金などの公的な支払いを済ませると、うかうかと外出をしていると生活ができなくなるくらいの最低限の生活費しかない。
現状では認知症の患者を増やすようなシステムになっているとしか思えない。
年金の管理の合理化を含めてお年寄りの方々へのもう少し暖かい目が必要なのではないだろうか。

たとえば、社会保険料の支払いの記録がないと年金の支払いを拒否されるケースでも、データのあるなしではなく、本来はそれを管理する社会保険庁の責任の問題なのだから、自分たちの業務の欠陥がお年寄りにしわ寄せが行くのではなく、専門家である自分たちが率先してその問題点を洗い出し、何らかの方法を見出して、改善を叫ぶような目線での取り組みがなぜ行われないのかが問題の一番底にあるものだと思う。

退職して年金生活に入った友人がそれまでの健康保険を延長している。この支払いを銀行からの自動振込みにしたかったらしいのだけど、そのような制度はないので、払い込み票が送られてきたらそれを持って支払いをして欲しいと断られた。
退職後仕事の関係者たちへの挨拶などで海外へ行きたいと計画していた彼は、一日でも支払いが遅れると健康保険の資格を失うと脅されて、結局その計画を断念した。
いちいち払い込み票を作成し、郵送し、口座への振込みを確認するその手数と、労力を思えば、銀行の自動振込みを受け付けるのがどれだけ労力的にも費用的にも少なくて済むのだろう。さまざまな問題が明るみに出ている社会保険庁だけどまだまだ問題は山積しているのだと思う。
彼が勤めている国では、社会保険は税金の最初の部分で徴収されると聞いた。日本もこの制度を取り入れれば、社会保険庁の徴収の人員の多くをカットできるのだと思うけど、これだけ赤字だと騒いでいても、それを真剣に考慮しようとはしない。

自分たちが何のために、誰のために仕事をしているのかそれが判っていないというのが社会保険庁の一番の問題なのだろうかとさえ思えてしまう。


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