13日に開幕する大阪・関西万博の会場で、府民が参加した直前リハーサルとなる「テストラン」の最中だった6日、基準値を超えるメタンガスが検出されたことを受け、大阪府の吉村知事は8日、「メタンガスは空気より軽いので自然換気すれば対応できる。安全性に問題がないようにきちんと対応していく」との見解を示しました。

■テストランで長蛇の列「ゲートを30分早めてオープンなど臨機応援に対応」

読売テレビニュース

 吉村知事は大阪府庁咲州庁舎で行われた万博推進本部の会議後、「メタンガスは空気より軽いので自然換気すれば対応できる。建物内はメタンガスを自動検知していたが、今回はマンホールの下。建物外のところでも、モニタリング回数を増やし、柵を設けて、マンホールを空けておく。メタンガス対策は、対応をとっている」との見解を示しました。

 また、6日まで行われた「テストラン」で、入場ゲートに長蛇の列ができたことについて、「(ゲートを)30分早めてオープンするなど、臨機応変に対応すべき。『並ばない万博』を目標にする中、長蛇の列ができた場合には、プランBとして考えるべき。どこまでできるかというのはあるが、会期中を通じて判断できれば」と述べました。

■『並ばない万博』が目標も…去年3月にはメタンガス爆発事故

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 万博会場では4〜6日の3日間、抽選で選ばれた大阪府民や関係者など約10万人が参加した「テストラン」が行われましたが、入場ゲートには長蛇の列ができ、持ち物の検査などの入場時の手続きに時間がかかり「1時間以上待った」という人が出るなど、課題が明らかになりました。

 また、6日午後には会場西側のグリーンワールドエリアで、メタンガスを検知したという連絡が入り、消防と万博協会の職員らが電気設備用の地下の空間を確認したところ、空気と混ざり着火することで爆発する危険性がある濃度(5vol%)のメタンガスが検出されました。

 30分ほど換気したことで安全が確認されましたが、去年3月に同じ「グリーンワールドエリア」のトイレの工事現場でメタンガスによる爆発事故があり、今回検出された場所でもこれまでに基準値を上回ったことがあり、メタンガスの観測が行われていました。

 万博協会は、この周辺に立ち入りできないよう柵を設け、観測回数を増やすなどの対策をとり、「これを教訓に、開幕に向けてしっかり対応したい」とコメントしていました。