立山のおじさん

北アルプス 立山山麓物語

古道を探し求めて 22

2020年07月08日 | Weblog

毎日の雨、 雨が続き図書館へいつて来る。本棚に遠慮したように隅に有る本が目に付き開いて見ると、旧大山町から出た「大山史稿」なる本であり教育委員会から発行されていた。

中を読んでいると私の感心ある記事に目が止まった。

あった。  あった。

こんな所に古道の記録が載っているとは想像もしなかった。上滝から水須迄の古道を仲間と共に

現場主義で調べて来て、最後の水須への道跡も地元の人達との熱意で繋がり、最後の詰めを始めている時にこの本が道跡の存在を裏付けてくれた。

 岡田の後方に「うれ街道」、「有峰往来」ともいわれている山道があって、牛道が牧村の後方を

通リ水須を経由し、有峰に達していた。と記してある。

 岡田の人達から道跡は有峰の人達が通り生活物資を運んだと言う言葉の記憶が目の前に浮かんで来るではないか・・・・

岡田の E さんから聞いた話はこれで完全に一致した。山登りの人達も古道があることは知っていたが最後の水須まで調べる人はいなかったがこれで謎が解けた。

 アルプス越えの鎌倉街道を出版され、安房峠から山之村、有峰から祐延ダムを通過して東笠山、高杉山、水須、才覚地、上滝へのルートを長年に渡って調べられた白骨温泉の服部さんがこの本にある尾根の深い薬研堀ルート(約10㌔)を知っていたら当然お書きになったのではなかろうか・・・・。

そんな薬研堀の魅力は歩いて判り、道を造った人達の苦労が至る所に感じられる修験道と云えるのではと感ずる。現在も尾根筋に崩れる事もなく数百年間も道跡を通過する人を優しく見守ってくれている。

この本を出版された旧大山町教育委員会と携わった人達の熱意に深く感謝したい。

 

 

 

 


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