岸田文雄首相による内閣改造と、自民党党人事変更が今日行われるが、岸田内閣を支えている第2派閥の麻生太郎会長、第3派閥の茂木敏充会長が、それぞれ党副総裁と幹事長に留任する。
また、最大派閥の安倍派から羽生田光一政調会長、松野博一官房長官が留任する他、骨格としては現状と余り変わらない。閣僚に女性を5人起用する。
今日、正式発表があるが、既に朝刊に、党人事、閣僚人事とも名前と顔が掲載されており、メディアの手回しは早い。
今回の人事でも、羽生田、松野、西村康稔経産相、高木毅国会対策委員長の安倍派5人組から4人が党役員、閣僚に再選されたように、岸田氏の安倍派重視は変わっていない。
その安倍派は、100名を抱える最大派閥だが、安倍晋三元首相の急死によって突如大黒柱を欠き1年以上右往左往していたが、一応、暫緊急体制が整いそうだ。
内容としては暫くの間会長は置かず、これまで会長代理だった塩谷立氏を座長とし、松野氏、萩生田光一氏、西村康稔経産相、髙木毅国対委員長、世耕弘成参議院幹事長のいわゆる5人組にあと10名を加えた15名による常任幹事会で派閥の運営を行うことになった。
これに対し、あくまで会長選出を主張したもう1人の会長代理だった下村博文元政調会長はこの体制に入らなかった。
安倍派の体制作りについては、派内でリーダーシップを発揮できる人物が不在で、元会長だった森喜朗氏がイニシアティブを握ったようだ。下村氏は森氏に逆らったため外されたと聞くから、森氏の影響力は健在で、反面、現職議員の不甲斐なさを感じる。
今後、この体制がいつまで続くのか。5人組の中で会長に抜け出す人物は見当たらず、安倍派は、誰かが会長候補として抜け出ることによって分裂の可能性を秘めている。「関連:7月16日」