9月7日、国会で便宜質問をした疑いで、先に自民党を離党した秋本真利衆議員が受託収賄の疑いで東京地検特捜部に逮捕された。
秋本議員の逮捕は、洋上風力発電の参入を目指す「日本風力開発」の社長で、既に贈賄を認め辞任した塚脇正幸氏から、洋上風力発電に関して日本風力開発に有利になる国会での質問をする見返りとして約6000万円を受け取った疑いによる。
秋本氏と塚脇氏は、中央競馬の馬主組合を共同で運営しており、秋本容疑者は馬主登録をする際に必要な資金として、3,000万円を一時的に借りたほか、馬主組合を通じて3,000万円を受け取ったとしている。
特捜部は今年8月、収賄容疑で秋本容疑者の議員会館や地元事務所などの家宅捜索を行い複数回、任意で事情聴取をしてきた。
秋本容疑者は逮捕前、周囲に対し、資金の提供を受けたことは認めていたものの、賄賂であることは否定している。
しかし、贈賄側の塚脇容疑者は、容疑を認め既に社長を辞任している。絵に書いたような古典的な受託収賄質問は、明らかであり秋本容疑者はアウトだろう。
秋本容疑者は、2017年8月から1年あまり国土交通大臣政務官を務め、洋上風力発電の導入を促進する「再エネ海域利用法」の法案作成に関わり、その後の国会でも、入札の評価基準の見直しの検討などについて、洋上風力発電に関する質問をたびたび行うなどしていた。
自民党内で数少ない反原発、再生エネルギー促進派の秋本容疑者の魂胆が、自欲が目的だったとすれば天に唾するもので許せない。
また、国会議員が、馬主組合を運営していたこと自体、違和感がある。この際、野党の要求に従って衆議院議員を辞職すべきだろう。