正さん日記

世の中思いにつれて

関東大震災、発生100年 迫る大地震、課題は山積

2023-09-01 11:22:17 | 社会

 1923(大正12)年9月1日午前11時58分、相模湾北西部を震源とするマグニチュード7.9の地震が発生した。関東大震災だ。

 今日は、この日から100年を迎えた。備えのきっかけにしようと、1960年には9月1日が「防災の日」と定められた。防災の日は毎年政府をはじめ、地方自治体、各団体等で防災訓練が行われている。

 関東大地震は、火災、家屋倒壊、土砂崩れ、津波などに見舞われ、東京の下町など圧倒的に木造家屋が多く、丁度、昼時で火を使っていたため各所で火災が発生、死者・行方不明者数は東京府(当時)や神奈川県など7府県で10万5385人。旧東京市や横浜市では大規模火災が相次ぎ、火災による死者が全体の9割を占めた。

 全焼・全壊住宅は約29万棟、経済被害は国家予算の4倍に達した。

 また、首都圏に限らず静岡県東部でも津波などにより440人を超える死者が出た。

 一方、地震直後から「朝鮮人が火を付けた」といった流言が広がり、民間人による朝鮮人らの虐殺が関東各地で発生。犠牲者の総数は今なお正確には分かっていないが、報告書は死者・行方不明者数の1~数パーセントとしている。

 このような悲劇を含め、首都を襲った巨大地震で市街地は焦土と化したが、近代日本の地震防災の出発点ともなった。首都直下地震や南海トラフ地震が現実味を帯びる中、再び惨禍を招かないための備えが喫緊の課題となっている。

 現在、建物の耐震、耐火性能は向上したが、木造住宅密集地域での火災や高層建物での長周期地震動への備えなど課題は多い。

 就中、東京は政治、経済の中枢機能や人口が集中し、リスクは100年前に比べより高まったとも言える。

 東京都は2022年、30年以内に70%の確率で起こるとされる首都直下地震などによる最新の被害想定を公表、都内の死者は最大約6100人、建物被害は19万棟以上に上ると推計している。 

 しかし、全国的にみると、大地震への備えをしている人40%、していない人40%とまだまだ大地震への備えはおぼつかない。

 関東大震災100年を迎え、大地震の恐ろしさを再認識し、公助、共助、自助の精神で国民の防災意識を高めなければならない。「関連:2021年3月11日

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