DREAM/ING 111

私の中の「ま、いいか」なブラック&ホワイトホール

ブログについて考える★「炎上」はリアル飛び火が一番問題では?

2006-09-04 | ブログについて考える
ネットイナゴ含む最近の書き込み傾向について考え続けておりまして
激貴重なご意見もいただいて、ますますはまってるわけですが。


ネット時代の新潮流――CGMとは(6)
なぜ起こる? 「炎上」の力学

情報リテラシー系の記事で「炎上」の考察です。こういう記事がいちおうのマスメディア(『ITメディア』がマスかどうかは微妙ですが;)で取り上げられるのは、情報ソース(判断ソース)としていいことだと思います。
が、中味を読んでみるとまだまだ認識が甘い気もします。
以下、青文字は記事抜粋です。

私は炎上を、度合いに応じて3つに分けて名づけています。(1)炎上した結果、再び元の状況に戻る「小火」、(2)コメントやトラックバックを閉じ、一方的に情報配信するだけの「1.0型メディア」となってしまう「半焼」、(3)管理人が耐えられなくなり閉鎖してしまう「全焼(または焼け落ちる)」です。

ネットでの炎上はネット空間だけで終らず
リアルに飛び火し、炎上対象ブログの実生活まで炎上させてしまう
場合があります。(退社や転居にまで追い込む)
全焼どころか類焼、そうなるとブログ閉鎖では済みません。
それが一番深刻なんだと思うんだけど・・・。
企業に関して言えば、製品ボイコットとか、該当社員のクビ切りとか。

炎上と混同されやすい現象として「荒らし」があります。これはサイトの運営を妨害するだけの目的のもので、私の定義では、炎上により発生する反対意見や批判的な意見とは異なるものです。

炎上とアラシを分けていますが、炎上してるうちに
アラシを呼び込む場合もあり、単純に区分はできないかと・・・。
(個人定義だと明記されておられるので、問題はないですが)

反対意見や批判的な意見は、あくまでも貴重な意見であり、妨害ではありません。それを勘違いして荒らしと決め付け、切り捨ててしまうことは、ブログやSNSの目的である情報発信を放棄するに等しいことであり、さらなる炎上を生むか、受信者から見放され、誰も見ない個人的な秘密の日記のようなものになり果てるでしょう。

や、「反対意見や批判的な意見は、あくまでも貴重な意見であり、妨害ではありません。」には部分的には賛成もしますが、これは個人差もあるだろうし、ブロガーの自由裁量だろうなぁ、と思います。切り捨てる自由も、ブログ閉鎖する自由もあるわけで(当然、不評をかう覚悟は必要でしょうが)。
で、個人的には「誰も見ない個人的な秘密の日記」もありだと思います。

無数のコメントを全体的にとらえて一つの総意を汲み取り「みんなの意見は案外正しい」的な感覚で真しに受け止め、正しいと思うことは貫き、間違ったことは謝罪する誠実な態度が重要だと思います。

は賛成。ただ「無数のコメントを全体的にとらえて一つの総意を汲み取り」はけっこう難易度高いとは思いますが。また、中には総意扱いを嫌う参加者もいるかと思いますが。

炎上しないための心得
●どんなブログでも、きっと誰かが見ていると意識する
●誤りがあったらすぐに謝罪
●やらせをしない
●都合が悪いことを削除しない


ものすっごい基本中の基本だけど、わかっていない方もいるかも、だから
こういう情報も必要なんでしょうね。
4番目は私も心得にしています。
ある種の証拠隠滅のような記事やブログ削除に関しては、個人的には反対です。
ただ、中には粘着系のアラシもいるようなのでケースバイケースですが。

炎上とまともな議論(定義に個人差あるでしょうが)は私は別物だと思うので、
この記事に賛同はしかねます。

参加者の反論や別意見を含むコメントはものすごく重要だと思うし、議論を重ねることでの相互理解化はネットでもリアルでもコミュニケーションの第一義だと思いますが、それはあくまで、相手の思考が見え相手にも向きあう姿勢があってのこと。

たとえば炎上でなくても、向きあう姿勢がない相手を相手にすることは(ややこしいな、おい)なかなか難しいと思います。
で、ほとんどのケースでは、んな暇や手間かけるよりは、「次行こう!」の方が広大なネット空間では有効だと思う。

で、炎上の場合はそうそう簡単に「次行こう!」にならない、
ということを、
下手したらリアル閉鎖もありえることを心しておくべき
かと思います。

てか、このあたり、もっときちんとしたデータと、それに基づき、また今後起りうるトラブル予測も含めて体系化された「炎上&アラシ対策集」はマジで必要だと思います(個人的にも欲しい!)。

=================================

さて、ちょっと本論からはずれますが、「ブログの閉鎖」について。

まず前提としてですが、ブログ閉鎖そのものはブログのあり方の1つであり
移転含めて、決してマイナスなものではない、ということは
押さえさせていただきます。
また基本はブログ主の自由意志と自己責任だと思います。
だから上記記事の「閉鎖は絶対してはいけない」というトーンには反対します。

以下、トラブルによる「ブログの閉鎖」についてです。

「ブログの閉鎖」はブログ考察系ブログでよくとりあげられるテーマですし、閉鎖での加害者・被害者問題(どっちがどっちか)も掘り下げた考察・議論がなされてます。
一般的にブログを閉鎖する場合は、ブログ主に閉鎖理由があり、それを明記して周辺理解を得てから閉鎖されると思いますが、トラブルの場合はそれがない場合も多い。
多くのパターンがブログ主がトラブルに耐えきれず(炎上含みます)、閉鎖するパターンが多いと思います。
特殊なケースですが、有名ブログを閉鎖させるのが好きな「閉鎖マニア」や、自ブログ閉鎖で相手ブロガーにダメージを与える(周辺批判を煽ったり、同情を誘導し、相手ブログの閉鎖を誘う等)のを狙うというマニアもいるらしいので要注意です(そういう、他者を動かす快感ってのは理解はできますが・・・。てか先日来考察を続けているネットのダークな「快感」って、実は突き詰めればそれに尽きるのかも?※要考察)。
関係を作ってはそれを壊す一種の「閉鎖癖」というのもあるらしいです(村上春樹のひっこし癖にも近いような・・・)。

個人的には、閉鎖に限らず、ブログのトラブルって全体論ではなかなか語り尽くせない、と思います。
結局、それまでの情報交流や向きあい方を含む、ブロガー同士の関係性が重要なんじゃないのかな。きちんと向きあっていれば、1つや2つのトラブルで壊滅的な状況にはならないし、周囲を含めた自浄機能や関係修復機能が発動すると思います。
もし大きな問題になるとしたら、もともとの関係性にムリや嘘があったのか、そこまで重要な関係ではなかったということでしょう。
※これはリアルも同じだと思いますが、顔がみえず、虚偽含めて交流しやすいネットでより多く起りうる、と思います。「ブログにそこまでの誠実さや真摯さをはじめから期待しない」という方も多く、個人差の大きな部分だとは思いますが、私は「(自覚の有無とレベルはあるにしろ)人間関係への期待ゼロでブログ参加してるブロガーはいない」と思っています。

いずれにしても、ネットも「人間社会」である以上、ブログの閉鎖は個人の自由とはいえ、閉鎖責任は生じると思います(運営&管理責任の一環として)。そしてこちらは感情論もはいりますが、周辺への事前説明がない場合、後に残される参加ブロガー達(すべてが敵対する場合を除き)が存在する、ということには一応の配慮が必要だと思います。
今までたくさんの閉鎖(疑似閉鎖・更新停止)を見てきて、少なくても自分が閉鎖する時は気をつけたいと思っています。

で、炎上の多くは、そうした関係性がない場合に起っているように思います。

「ブログ閉鎖」はこれまでも何度かとりあげており、皆様からも体験談等非常に貴重なご意見や情報をご提供いただいております。リテラシー的観点も含めて、一度体系的に記事化したいテーマです。
追加情報含めて、皆様のご意見・ご感想お待ちしています。
いつものことですが、反論も歓迎いたします。
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6 コメント

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川の流れは絶えずしてモトの水にあらず (ゼットン)
2006-09-05 00:21:35
炎上も昔と今では、違ってきてるんだよね~。

ネットは進化が早いから、良くも悪くも進化する。

だから、炎上も進化する。

ってことを認識して書いてないライターだと思った。

もっと書きたいけど、ちょっとアレなんで、記事にしようかなと思ったけど、2ちゃんねる関連は危険がヤバいので、うpしないだろうな。



謝ってすむなら警察いらんのと同じで、今の炎上は誤ってもすまないし・・・・。



あぁ、ある炎上したケースは、野郎がパンイチになって土下座してる画像をうpして沈静したなぁ~。



空気と2ちゃんの感覚にあったセンスある謝罪なら、おkなんだが・・・。



だが、二番煎じは使えないorz



あと、後半の部分の閉鎖責任ってのは、わたしゃないと思う。

だって、ブロガーの勝手じゃん。お金もらって記事書いてる訳じゃないし・・・。



残された側の勝手なセンチメンタリズムなんて考えてたら、殺伐なネットからのフィールドバックで、精神病むんじゃねぇwwww?



あと、以前私が書いた記事の閉鎖してはいけないって理由に、読者のコメントの事は書いてないから。

あれは、読者様がコメントにその旨コメントしてくれたのは確かだし、「そうですねぇ~」とレスしたのは私だけど、記事自体には記述してないし・・・。
返信する
ゼットン様 (なるもにあ)
2006-09-05 09:28:03
コメントありがとうございます。



>炎上も昔と今では、違ってきてるんだよね~。



そのあたりたいへん興味があります。

でも、記事化はリスキーなんですねー。残念ですー。

(明快かつ理路整然なゼットン節で伺いたかったっす。)



>謝ってすむなら警察いらんのと同じで、今の炎上は誤ってもすまないし・・・・。

この記者は、目に付いた炎上の事例だけで、仮説をたて、

仮説検証をまともにせずに記事化してると思います。

で、個人ブログならまだしも、一応ジャーナリストなのに、

それはヤバイだろう、と思うわけです。

ゼットン様の記事のおかげで、そういうことがわかるのは

とてもありがたいっす。毎度ながら感謝しています。



>野郎がパンイチになって土下座してる画像をうpして沈静したなぁ~。

>空気と2ちゃんの感覚にあったセンスある謝罪なら、おkなんだが・・・。

・・・や、そういう空気、通常は読めないし。

「炎上」ってネットの公開裁判なのか、リンチもしくは公開処刑なのか、

ってところが微妙。野次馬や記念参加もあるし。

確かにネットの浄化作用もあるんでしょうし、

見せしめ効果含めて「ネットの共通良識」が醸成されて共有化されれば、

意味があると思うんだけど。

ネット世界は最終的に2ちゃねらーが世界共通ルールなんでしょうか?

================================



で、意外な部分に反論をいただいちゃいましたが・・・w

>あと、後半の部分の閉鎖責任ってのは、わたしゃないと思う。

>だって、ブロガーの勝手じゃん。お金もらって記事書いてる訳じゃないし・・・。



えっと、この閉鎖の部分、ゼットン様は対象外っすよ?

きちんと閉鎖アナウンスされてるし、

私からすれば全てにおいて(無用の心配をかけさせないところとか)非常に読者思いの責任感のある対応だと思ってます。

※ゼットン様のことだから、意識されてないかも、だけど。w



>残された側の勝手なセンチメンタリズムなんて考えてたら



センチメンタリズムというよりは、所属コミュニティとゆーか、一応交流のあった「仲間」を心配させないための思いやり、もしくは誠実さだと思いますが・・・。

立ち位置の違いですかね?まぁ、それも含めてブロガーの自由(エゴ優先)だとは思います。

(コミュニティとの完全縁切りを目的とされる場合や、同情喚起・自己憐愍型トラップの場合は対象外ですが・・・。)

てか今回ゼットン様は閉鎖側に立たれていますが、仲のよいブロガーがいきなり閉鎖しても全く心配されないのでしょうか?ゼットン様って偽悪的だけど、けっこう相手の痛みをわかってしまう方だと思うんだけど?



で、私自身はご存知のように、非コミュニティ志向だから、

個人的にはそういうニーズはないっすよ。(なら書くな?w



個人的な例外として。

私には、戻ってきて欲しいすっごく大切に思っているブロガーがいます。

だから、それに関して「なるもにあはセンチだ」と笑われても、センチ上等!でございます。はい。

&私にとっては、ネットは海のように森のように豊かな「情・報」場でもありますから。w



>あと、以前私が書いた記事の閉鎖してはいけないって理由に、

>読者のコメントの事は書いてないから。



これは完全に私の勘違いでした。申し訳ありません!!!

閉鎖についてはよく話題になり、コメント欄についても議論してきたので、

別のブロガーと間違っちゃったみたいです。

ゼットン様の以前の記事に勘違いのままのコメントしちゃってますので、

削除お願いいたします。

お手数をおかけいたします。(ぺこり
返信する
Unknown (市民)
2006-09-05 13:02:16
むかしはいきなり会社や学校に電話やメールが殺到、実家にまで電話が殺到、警察にも電話やメールが殺到、マスコミにも電話やメールが殺到で、本人が問題になっていることに気がつく前に新聞に載っていたりしたわけで、コメント欄が緩衝になっているところもあるんでしょうね。
返信する
Unknown (Unknown)
2006-09-05 13:30:58
炎上はネット上のデモ行動(ただしお気楽参加)みたいなもので、

あまりにも酷いモノに批判が集まるのは正常な反応だし、

対応していけばいいのだと思うけれど…

どうも最近は炎上が起こる閾値が落ちてきた気がする。

また2ちゃんねるのニュース板やまとめブログがこういった炎上を

煽動する機能をもってるっぽいのがキナくさい感じではある。



「"半熟ゆで卵"は半熟でない」とクレーム記事書いたら販売業者がコメント

http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/768676.html



これなど良い例。

結局手段が容易に目的化して、とくに後から入ったやつは騒ぐだけなので、

きっかけさえあればいくらでもどうにでも……



多分そのうちどこかが「ネット上の圧力団体」としてこれを利用しようとするんでないの、

という気がしたりしなかったり。
返信する
市民様 (なるもにあ)
2006-09-05 17:40:00
昔を知らないので、とても興味深いです。

昔のほうがもっと過激だったということですね。

ネット→リアル炎上という感じでしょうか?



>コメント欄が緩衝になっているところもあるんでしょうね。

そうか、今の炎上って、

コメント欄がエネルギーの受け皿になってるのですね。

なるほど、と思いました。



個人的に、多角的な情報&考察が

唯一「真実」に近づける方法だと思っていますので

情報ご提供に感謝いたします。
返信する
Unknown様 (なるもにあ)
2006-09-05 17:46:49
コメントありがとうございます。



>あまりにも酷いモノに批判が集まるのは正常な反応

同感です。

一種のネット内自浄作用だと思いますし、

おしつけでない総意の良識かな、と感じます。



>結局手段が容易に目的化

「燃やすこと」から「燃えること」自体が目的になる・・・

本当にそうですね。

参加者自身がどこまで影響が及ぶのか見えないのが炎上かな、

と思います。

この記事ではそのあたりのリスクが完全に抜けているように感じました。

2ちゃんねるの影響は本当に大きいですね。



ご紹介先はチェイスしておりました。

(ブログ主が炎上を楽しんでおられ、記事ネタにされていて

ブログらしいといえばらしい展開なのかな、と思いました。)



>「ネット上の圧力団体」

無自覚な参加者による公開処刑みたいになっていくのがコワイなぁ、

と思います。

確かになりすまし含めて、意図的に扇動できるのかも。

国内外の洗脳&扇動のプロに悪用されないために

どうしたらいいのか、

考えなければならない段階かもしれませんね。

(企業も失敗を重ねて、巧妙になってきていますし)
返信する

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