「ウルトラマン」「帝都物語」の実相寺昭雄さん死去
2006年11月30日06時16分
テレビの「ウルトラマン」シリーズの演出や映画「帝都物語」などで知られた映画監督の実相寺昭雄(じっそうじ・あきお)さんが29日深夜、死去した。69歳だった。通夜・葬儀の日取りは未定。
東京生まれ。59年、ラジオ東京(現TBS)に入社し、66年の「ウルトラマン」をはじめ、「ウルトラセブン」「怪奇大作戦」など特撮番組に数多く参加。奇抜な構図や照明を駆使する独自のスタイルで、不可解で不条理なムードあふれる映像を作り上げた。
69年に映画に進出。エロチシズムを大胆な手法で表現した「無常」「曼陀羅(まんだら)」、人気小説を原作とした「帝都物語」「姑獲鳥(うぶめ)の夏」などを監督。「魔笛」などオペラの演出も手がけた。
昨年は「ウルトラマンマックス」の演出に参加。半年ほど前、手術を受けたが、かつて手がけた特撮番組を自らリメークした映画「シルバー假面(かめん)」を完成させ、11月の試写会に姿を見せた。12月23日の公開を待つばかりだった。
東京芸術大名誉教授。著書に「ウルトラマン誕生」など。
なんだか永久に生きてる仙人イメージがあったかも・・・。
あまりにも「現役」だったから。
怪獣墓場に帰りたがるシーボーズ、
子どもの夢がリアル化したガヴァドン、
子ども心にも衝撃的だったジャミラ、
怪獣なのにどこか哀しく切ない存在たち・・・。
怪奇大作戦の『京都売ります』・・・
斬新な映像とシュールな物語は今もリアルに甦る。
モノをかいして不思議な遠近感を生み出す、独特のカメラワークは
パロディにもなったけれど、実相寺監督の作品だとわかる
アイデンティティでもあった。
今なお語り継がれるウルトラセブンの「狙われた街」
それを完結させたウルトラマンマックスの「狙われない街」・・・
アパートとちゃぶ台と宇宙人2人。そして夕暮れのなかの対決。
完全な異空間を「日常空間」に持ち込んだ、
そのズレが生み出すゆがんだインパクトを超える作品は
ある意味、永久に出ない気がする。
ウルトラQ dark fantasy では久々にダークな実相寺ワールドを
見せてくれた。
映画ではやはり「『帝都物語』。
六ぼう星、かごめかごめ、朝もやの中の竹林・・・
あの圧倒的なまがまがしさ、そして美しさ、真骨頂だと思う。
『姑獲鳥の夏』を実相寺監督が撮ると聞いた時は嬉しかった。
残念ながら時間不足な、未消化な印象だったけれど・・・
そこここの映像美はまだまだ実相寺氏ワールド健在を示してくれた。
作品リストを見ていたら、知らない映画の方が多い。
これから過去の旅でまたお目にかからせていただきます。
とりあえず、ユメ十夜から・・・
・・・なんだかひと際寂しいです・・・。
今は、安らかに・・・。ご冥福をお祈りいたします。
wiki/実相寺昭雄
実相寺昭雄監督の仕事
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2005年9月18日朝8時のごめんなさい
それにしてもウルトラマン、セブンで印象に残っているというか何か考えさせられた話は監督の作品が多いことに驚いています。
あの頃はみんな円谷英二監督かと思っていた!?>ヾ(・ω・o) ォィォィ
しかし、なるもにあさん詳しいですね~
マックスまで!?
私は撮ってはいますがまだちゃんと見てない。(^-ω-^;)
マックスやメビウスを真剣に観ているなるもにあさまを見てみたい気も・・・|岩陰|・ω・`)ソー
踊る大捜査線の最終回青島刑事と室井管理官が拘置所の管理者を騙すシーンで、警視庁のえらいさんの名前を使うのですがその名前がなんと「実相寺さん」なんですよ。意図的に使われたようです。
「狙われた街」印象的でしたね。
今はパチンコウルトラセブンでリーチになったときメトロン星人とちゃぶ台をはさんでセブンがアパートの一室で話すシーンが出てくるそうです。
見てみたい。
「狙われない街」知りませんでした。何とか見れないかな?ネットで調べてみよう。
ご冥福をお祈りします。
斬新なアイデア満載。
ウルトラマンに変身する時、
食べていたカレーのスプーンを上げちゃうってのを見て、
これ見ながら笑ったなぁと思い出したり。
ご冥福をお祈りします。
シーボーズの時も拗ねた態度をとったり寂しそうな仕草が哀れで宇宙の墓場に帰してあげてってテレビに向かってお願いした記憶が・・・
ジャミラは宇宙飛行士の成れの果てウルトラマンが手から放水していましたよね。(今でも着替えの時ジャミラってやっても若者はそれ何?って・・恥ずかしい)
子供心に怪獣が可哀想って記憶に今も残っているということはそれだけ印象深い作品だったってことですよね。
いろいろな情報がコメント欄に集まって
監督へのメッセージみたいで嬉しいです。
サミー様
実相寺氏のダークサイドってかなり暗いですよね。
徹底した人間不信(てか人間ってそんなもん、というアキラメというか)
というか。
その分怪獣や異形のものに愛があるというか。
>あの頃はみんな円谷英二監督かと思っていた!?
あ、たしかに!>ヾ(・ω・o) ォィォィォィ
実相寺作品と認識したのは、大人になってからかなぁ。
マックスはちょうどその頃ROMさせていただいてたパパブロガーが
毎回記事アップされてて「え?メトロン星人?え"ー?」
と気づいたのでした~。
マックスは「ゼットンの娘」とか、切り口面白い作品ありましたねー。
旧ウルトラ世代へのオマージュという感じで好きです。
>|岩陰|・ω・`)ソー
そですか。ではいつかウルトラ怪獣観賞オフをやりませう!
で、「んなもんでやられんなよ!」「最初から使えよ!」とか真剣にTVにツッコミながら見てるうる星ヤツをごらんくださいませw
デュラン博士
博士のブログでも怪奇大作戦やウルトラセブンの名作を、
いつもリアルに楽しませていただいていました。
ありがとうございます。
ある意味、すごく身近な監督だっただけに喪失感が大きいです。
博士のコメントで宮内国郎氏ご逝去も確認しました。
印象的なテーマ曲の数々が甦ります。
ほぼ同時に逝かれて、天国までは昔話で盛り上がったかなぁ、と思いつつ。
私にとってのリアルな昭和が、こうしてすこしずつ消えていくんだな・・・
寂しいのはそれだけ地肉だったからですね。
実相寺テイストって押井監督が一番近い気がするのですが
(監督のエロ系作品チェックも余念なさそうだし)、
実写でも頑張っていただきたいです(・・・ドキドキ)。
ジイ様
>ウルトラセブン作製当時の実相寺さんの目線
撮影シーンとか苦労してるのがわかるヤツかなぁー?
なめる目線を撮るために順番にモノを持ち上げて
撮影するシーンがありました?
それなら多分私も見たと思います。(超うろ覚え;
本当に撮影が好きな監督らしく、日活系映画を多数撮ったのも、
普通の映画の4本分撮れるから、だったとか。
>踊る大捜査線の最終回
うわぁ、さすがなジイ様の知識!!!
「実相寺さん」リスペクトだったのでしょうねー♪
テレビドラマ製作者の方が影響大な監督ですよね。徹底した斬新なカメラワークは本当にインパクトありましたー。画面にズシンと意味がでるというか。
>パチンコウルトラセブン
下記ホームページでも見れますヨー
http://www.kyoraku.co.jp/public/products/2005/ultra7/
リーチアクションでメトロン星人が選べますです。
やったことないけど、これとQUEENのは台ゴト欲しい!!<オイオイ
uoco様
69歳って、若すぎますよね。
監督ならあと10年は頑張れた気がします。
マックスとか最近の作品で健在ぶりを拝見していただけに
すごくびっくりしました。
>ウルトラマンに変身する時、
>食べていたカレーのスプーンを上げちゃうってのを見て、
そうそう!!!
あのエピソードで、ウルトラマンがぐっと近づきましたよね!
真似もしまくったなぁ・・・(ジャミラも;)
なんというか、そういう異次元との距離感を取り払ってくれる監督だったような(コワイ時はコワイですが;)。
だからこそ、すごく記憶に残っていて、そのエンタティメントのエッセンスが確実に人生を豊かにしてきてくれたような、そんな存在だったと思います。
寂しいです。
ケイ様
うわぁ、鋭い!!!
>シュペシューム光線を最後に使わないのが特徴とか。
うーん、言われてみればそうですね!!!
すごい!知らなかったのですごい新鮮にびっくり。
監督のこだわりだったのでしょうね。
その「天の邪鬼加減」わかる気がする・・・
他の監督と同じビジュアル印象にしたくなかったんだろうなぁー。
>ウルトラマンが手から放水
このコメントをみた瞬間、映像が一気に頭の中に再演されました。
「え?」と思ったのも思い出しました。
「尊厳をこめて送る」・・・子ども心にそんな印象でした。
>子供心に怪獣が可哀想
怪獣との距離が近いんですよね。
怪獣側にたってるというか・・・ウルトラマンも優しいです。
そういう視線を持つ監督だったのでしょうね。
一気に頭が活性化するコメント、ありがとうございました!!!