DREAM/ING 111

私の中の「ま、いいか」なブラック&ホワイトホール

ノイズ

2008-07-15 | NEWS/TREND
「現実異性の代用品」を超えはじめた、二次元美少女達/シロクマの屑籠(汎適所属)
なので、ここ最近の“ノイズの少なすぎる”萌えキャラクターに馴染みすぎた人にとって、三次元の異性は、あまりにもノイズや剰余の多すぎる、まさに気持ち悪いものに感じられても不思議ではないと思う。特に、思春期に入るか入らないかの頃、初恋の相手をみつけるよりも早く美少女キャラクターを消費することを知ってしまった人達にとっては、「なんでこんな気持ち悪いものを視なきゃならないのか」ということになっても不思議ではない。

ノイズって考え方が面白い。
二次元は三次元のデフォルメではなく、リアルのほうが過剰なんすね。

で、二次元との恋愛、って別に今に始まった話ではないだろう、と思うのだけど。最近は少女マンガのほうが内容的にエゲツナイ、という話も耳にしますが(すみません、少女マンガはさすがにもう読めません;;)、異性や恋愛学習のベース(?)がマンガだというのは以前からあったのでは。
で、マンガの代わりにアニメ、本、映画、TVだったり、ジャニーズだったり韓流だったりヅカだったり。そういうものもれっきとした「恋愛」対象だろう、と思う。
で、そうした「王子様」と現実が違うことはちゃんとわかってるから、主婦に対しても(てか韓流などは主婦メインとも思える勢いですが)アイドル(王子様)ビジネスは成り立ってルンだろう。
もちろん中にはそうしたアイドルと実際に恋愛したり結婚できちゃう人もいるわけですが、それはそれで記号(ビジネス)と現実(プライベート)はまた違うだろうな、と。
ダーリンを王子様アイコンに近づけたり、お互いロールプレイング(文字通り)が好きだったりすると、そこから違う世界が広がりそうですが。

で、その流れで女性の二次元キャラ萌えはなんとか理解できる。女性の二次元萌えって肉体的な魅力よりは、多分に女性に対するメンタリティな部分での「王子様要素」(ここではワルとかも含めて)に発動するように思うのですが、男性の場合はありえない巨乳やくびれなどの肉体的なビジュアルアピールに対し発動する方が多いのかな?で、それが現実の裸体への拒否反応を育てる場合があるのだろうか??

視点を変えまして。
学生時代、アトリエに何度かプロのヌードモデルさんに来ていただいて(モデルさんのほうがはるかにベテランなので敬語なのです)、デッサン会をしましたが、その経験でいうと、そういう場での裸体が“生々しい”のは確かで、その生々しさはちょっと非現実的だったりするような。大勢で1人の女性の裸体(多くは立ち姿)を熱心に見つめる行為って、普通に(?)裸を見るのとはまったく別次元だと思うので、そこで裸体に対し拒絶反応が出てもおかしくない気はします。
ちなみに、いつもは下ネタしかないような(オイ)輩も含めて、男性陣はみんな「ここでエッチなことを考えるのは下劣だ!」って空気をまとってましたな。かえってあっしのような下劣な(シクシク)女子のほうが大胆にデッサンしてたりして。
や、人間の裸体って、独立してとりあげるとけっこう特別な存在だと思う。頭の中の専有面積って、実は自分も含めてイメージのほうが大きいんじゃないのかなぁ?

するとですよ?三次元ですらアイコン化してる可能性は大きいわけで、もとよりコミュニケーションがある種の共同幻想のうえに成立する、ということを考えれば、二次元、三次元の差って頭の中ではさほど大きくない気がします。

ギリシア神話のピグマリオンの例もありますが、創作物とリアルの差もまた、幻想要素の自覚の度合いにょって、どうとでもなる、というと言い過ぎだけど、そこに恋愛感情が生まれてることは太古の昔からなんら問題視はされてこなかったようにも思う。

またまた視点変わりますが、先日NHKで砂漠に生息する蘭の特殊な生態を特集していたのですが、蜂のメスそっくりに擬態させた花弁やめしべを持つ蘭がありまして、オスを誘うわけだけど、ざっくりと「形(と、蘭の場合はにおい)」に対し反応するのは人間だけじゃない、てか、生物の本能なんでしょう。二次元は三次元の擬態とはいえない気がしますが、三次元が二次元を擬態することは多いのかな、と。

で、ウダウダしてきたので(あはは;;)自分なりにまとめると、
恋愛の対象区分としては、「二次元なのか三次元なのか」ではなく、それぞれ求める役割が違うんじゃないのかなぁ、というごく普通の結論に辿り着くのであった。
私の個人的体験だと、ウルトラセブンのダンや、アニメのカムイや五右衛門に夢中になり、マンガのオスカルに憧れ、ジョン・レノンやフレディに熱を上げ、それと同時にリアル男子ともおつきあいを重ね、結婚し、サンジやカカシ先生が大好きで、あるトップにはまってヅカに通い、吾郎ちゃんの番組はのがさず、松山ケンイチは舞台挨拶を狙う・・・んな感じ。「好き」のひきだしは多いほうが楽しい、それだけかな、と。

で、本当に二次元にしか恋愛感情をもたない男女がいたとして、その場合の「恋愛感情」をもちっと掘り下げたい気もします。・・・ひきだしの数の問題のように思うのだけど違うのかなぁ?


参考:

いや、オタクってそこまで異常な存在じゃねえよ。

三次元のリアル恋愛は、ビジュアル要素以外のハードルの方がデカイかも。


「婚活」時代 [著]山田昌弘、白河桃子
男性サイド。男の子は幼稚園のときからバレンタインデーなどでモテ格差にさらされる。成長するにつれてその差は広まり、これに近年の経済格差がプラスされる。女性経験値の低い男性は、女性に声をかけられない「受け身の王子様」。しかし女性へのビジュアルの要求水準は高かったりする、という。

女性サイド。多くが自分の2倍の年収を相手に求めるが、現実には、そんな男性はごくわずかしかいない。また、親にパラサイト(寄生)している人は、結婚すると経済的な余裕がなくなる、という背景もある。

こうして今は、一部の魅力ある男性に女性が殺到する「オットセイ型社会」になっているとする。著者たちはこう進言する。「女性たちよ、狩りに出(い)でよ。男性たちよ、自分を磨け」

コメント (4)
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