鼠喰いのひとりごと

DL系フリーゲームや本や映画などの感想を徒然に

Angelic Syndrome

2017-10-19 12:17:15 | フリーゲーム(ファンタジー)
「Angelic Syndrome」
探索ADV・ダークファンタジー
制作者:花房夜空様(花房夜空の活動記録所

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爆発的に世界流行した奇病「翼腕症候群」。
腕に羽が生え、全身に広がり、最終的には精神に異常をきたすこの病は、たった12日間で人類を滅亡寸前まで追い込んだ。
その後、発病した患者を一か所に集め、感染を防ぐことでなんとか平和を取り戻したものの、効果的な治療は見つからないまま、時は流れて…
1800年後のいま、珍しい「白い羽」を持つ少女アンジェルが、隔離施設…通称「鳥籠」へと、足を踏み入れたところから、物語は始まる。


アツマールで先に公開されていたゲームですので、そっちでプレイ済みの方も多いかも?
私もそちらでエンド1とエンド3(かな?)のみ見ておりましたが…その後、DL版も作っていただけたので、改めて再プレイしてみました!
優しい絵柄で描かれる、優しいお兄ちゃんと可愛い少女の組み合わせが、とても可愛らしい一品です。
エンディングは4種…かな?
シナリオ上、必要ない人物やマップはさっくり割愛してある作りなので、次に行く場所やルートには一切悩まずに済むゲームです。
それっぽい選択肢を選んで、要所要所でしっかりセーブしていけば、一番良いエンドを見るのは難しくない…んじゃないかな。

むしろ私の場合、下位エンドを見るのに苦労しましたですよ。
後半、なくしたかと思ったらアッサリ見つかるあのアイテム…あれを持っているかいないかで分岐するらしいんですよね。
で。そのフラグとなる選択肢はかなり前半にあるっぽい。
戻ってプレイするのが面倒ってひとは『それを見つけて渡してくれるアレ』に話しかけずに進むと良いかも。

少々設定的に残酷な部分、そして一部ルートには血みどろな描写もありますが…
主人公のアンジェルがそれらを覆してしまうほど天使な性格だったり、彼女を守るハカナがとても「マトモ」な感覚を持っていたりで、全体の印象はそう陰惨には感じません。
ホラー苦手な人でもきっと大丈夫!!

や、それにしても1800年とは…!スケールの大きい物語ですねぇ…
また「鳥籠」も本来は、とても広く、収容人数の大きい施設のようなので、できればもっとモブや寄り道ルートで「翼腕症候群」にまつわる歴史や人々に関わるエピソードを見たかった気がします。
彼らの中では、ハカナの立ち位置は相当微妙だったはずだし、そこらへんの描写があったら、「友人」であるバーテンの彼の貴重性や性格の良さ…も、もっと伝わる気がする。



最後の塔の上のシーン…
あれ?いない?と一瞬思ったんですが、それこそが演出なんですね。
1800年は…そりゃあ、保たないよな…と思うとともに、そんな状態で縛り付けられていたのか…と、ちょっと気の毒になってしまいましたっす。


一番いいエンドの、最後の桜並木のシーンが非常にキレイ。
ぜひとも、そこを目指して、アンジェルとハカナを導いてあげてくださいな~