鼠喰いのひとりごと

DL系フリーゲームや本や映画などの感想を徒然に

極夜ノ巫女

2017-09-01 08:46:59 | フリーゲーム(ホラー)
「極夜ノ巫女」
探索アクションADV・独自戦闘システム・肉じゃが好きな村
制作者:かめりここ様(公式ブログ

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ふむふむ、もともと、実況やってた方が制作者なんですね~
以前にも、生放送やってた方の作ったゲームをプレイしたことがありますが、こういう方々の創るものって、初作でもかなりレベル高いのは何故なんでしょうか?

というわけで、極夜の巫女…面白いゲームでした!


幽霊はいるのか、果たしていないのか。
学校でのちょっとした口論の末、数年に一度、謎の失踪&死亡事件が起こるという噂のオバケヤシキに挑むことになった鈴と辰美。
最初は、ごく普通のオバケヤシキだと思っていたのだが…中を歩くうちに、二人は見知らぬ村にたどり着いてしまう。
何軒かある家々には全く人気がなく、周囲はひっそりと静まり返った廃村そのもの。
そこで出会った女性の幽霊に不思議な映像を見せられて、鈴は倒れてしまう。

やはり噂は本当だった。
二人はなんとかこの村を出て、もとの時代、もとの世界に戻ろうと探索を開始する。
あちこちに散らばる謎の手記には「華祭り」と「華巫女」の文字。さまよう幽霊たち。
意味ありげに二人の前に現れる、赤い着物の少女は一体誰なのか。


異界的な廃村、彷徨う幽霊、失敗した儀式、残酷な運命に遭う巫女…と、設定だけ見ると某ホラゲを彷彿とさせますかね?
しかし、出てくる登場人物が高校生らしく生き生きとして個性的なので、思ったほどはホラーっぽくは感じません。

達美くんが、かなーり、いいキャラしてます。
出てきたときは、もっとクールなタイプなのかと思ったんですけどね~
オカルト否定派のくせにオバケヤシキで派手に怖がってみたり、「過去の異界に飛ばされた」って現象をドヤ顔で「タイムスリップだな!」と言ってみたり。
何か…何か雰囲気が……台無し? ムードブレイカーっぷりが見ていて楽しい。
ちょっと残念な秀才…しかし、そうかと思えば日本刀片手に大活躍で、なかなかギャップが面白いキャラでした、

鈴ちゃんは…お寺の娘だけあって、心霊知識が豊富です。霊感もアリ。
いろいろ独白で現状を分析してくれるのですが、内容がけっこう濃くてほぼ霊能者の域。
普段はそういうの、あまり表に出さないようにしているらしいですが…日常的にソノテの経験、多そうですねぇ。

この二人、あちこち調べたときに出てくる雑談が、年相応で可愛らしいのですよ。
会話の中で、二人の好みや私生活がほの見えたりしますので、ぜひともしっかり探索して、ご堪能くださいまし^^

ただし!会話の「ほのぼの」加減に比べて、けっこう厳しめなのがシナリオ展開。
少女が可哀想な目にあったり、巻き込まれた人たちの、理不尽な死が多く出てきますのでお覚悟を。
おそらく、誰もが最初に行きつくのは、ノーマルエンドではないかと思います。
あれだけ鈴が拘ったアレを、持って行ってはいけない、なんて、誰も思わないと思うんだ…
神社あたりのイベントは、セーブを残しておくが吉ですよ~

いちおう、一度クリアしますとですね、エンド分岐のヒントが見られるようになるわけですが。
ハッピーエンド以外は……どれも後味悪い感じ、だったり。
とはいえ、どれも印象に残る、ホラー的なエンドですので、お好きな方と耐性のある方は、ぜひコンプしてみてくださいね~


さてさて、気になるアクション要素は…うーん?そんなに苦戦…は、しなかった…?

これ、戦闘システムが、独自な感じなんですよね~
基本は、鈴ちゃんがコマンド入力で幽霊を金縛りにし、達美がそれを探して斬る!の二段階協力プレイ。
あまり見ない感じの戦闘で、プレイしていて面白かったです。
現状だと、攻撃も反応もワンテンポ遅いのが気になるけれど…もうちょっとパキパキ動いたら、こっちメインのゲームでも十分いけると思う。

一度エンディングを迎えると、メインシナリオに関係ない戦闘が増えるのも良かった。
この戦闘が気に入った方は、ぜひともプレイしてみてくださいまし。
裏ボスの作者さんがめっちゃ強敵でした!

ちなみに、私がプレイしたのはver1.0 初期も初期なバージョンなので、内容が現在のものにあってなかったら申し訳ないっす…
面白そうだと思ったら先にDLだけしておくので、プレイするまで、間が開いちゃうんだよなぁ。


初作ながら、とても凝った作りの力作です!
気になった方はプレイどうぞ~^^









どこの家の台所にも常に肉じゃが…
よほどみんな好きなのか、肉じゃが。