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★軍艦島に3Dで再上陸!

2016年05月28日 | 新聞
©️長崎大学大学院工学研究科インフラ長寿命化センター


以前、長崎県沖の軍艦島(端島)にツアーで上陸したけど、もう一度行きたいなぁと思っていたら……また〝上陸〟できた。

「軍艦島3Dプロジェクト」
https://youtu.be/DYIxWZ2cpNI
(長崎大学大学院工学研究科インフラ長寿命化センター製作)
——すごいっ、圧巻の3D映像!
上空から、周辺海域から、そして島内部からの廃墟建造物が丸ごと分かるビジュアルに息をのんだ。
吹き飛ばされたコンクリート破片、朽ちた集合住宅、雑草に覆われ崩壊つづく炭鉱設備、立ち入り禁止の鉱員社宅……リアルで微細な映像にビックリ!

写真上は同3D、
同下は僕が上陸したときの見学コースからの眺望(一番奥に見える建物は、町立端島小中学校)。
島上空からの3Dは、まるで鳥になった感じの、これぞ立体俯瞰図 (できればサウンドを入れれば良かったのにね)。
あらためて島全体を見ると、高さ5メートルほどのコンクリート護岸堤防に囲まれただけだから、台風来襲時の巨大波や強風で当時の住人たちはどれほど恐ろしかっただろう、と思う。

*軍艦島ツアー・クルーズ
指定委託された民営クルーズ船で、長崎港から約17.5㎞ほどの沖合にある軍艦島に行く。
所要時間約30~40分(船酔い注意ね!)。
軍艦島は元海底炭鉱。
三菱による6回の埋め立て工事で現在の南北 480m、東西 160mになった。
1974(昭和49)年、閉山。
2015年、国際記念物遺跡会議により同島を構成遺産に含む「明治日本の産業遺産・製鉄、製鋼、造船、石炭産業」が世界文化遺産に登録された。

軍艦島には切り立った堤防港1カ所からしか入れないため、クルーズ船は波の穏やかな日にしか接岸できない。
(➡︎僕たちが行ったときの添乗員さんは「いやぁー、私5回来ましたが上陸できたのは初めてです。皆さん、日ごろの行いがいいのですねぇ~」と言っていた)
海上が荒れ接岸不可と判断されたときは、島をぐるり周回するだけとか。
現在、上陸後歩けるのは整備された見学コースだけ。
傘、ハイヒール、喫煙不可で、乗船時には誓約書を書く。
3D映像では写っていないけど、すぐそばに端島住民の火葬場・墓地としてつかわれていた中ノ島が見えた。

ちなみに、大沢在昌さんの『海と月の迷路』(毎日新聞出版、講談社ノベルス)、内田康夫さんの『棄霊島』(角川文庫、文春文庫)でも軍艦島に〝上陸〟できる。