
10月28日付産經新聞東京本社版フロント1面トップは「三笠宮さま薨去」。
「薨去」(こうきょ)をつかうところが産經新聞らしい。
*「薨去」を言い換える社もあります
ほとんどの新聞社は共同通信社「記者ハンドブック」をつかっているけど、独自のハンドブックをつくっている新聞社もある。
ある新聞社では「薨去」をつかわず、
▽こうきょ(薨去)
➡︎(ご)死去、(ご)永眠、(ご)逝去、お亡くなりになる
としている。
最近人気上昇中の「校閲」発——。
時田昌・校閲部長の〈お断り〉的社告ボックス=写真
「『生前退位』ではなく『譲位』とします」
を読み込んでしまった。
「産経新聞は、天皇陛下が天皇の位を譲る意向を示されている問題を報じる際、今後は『生前退位』という言葉を使わず、原則として『譲位』とします。
(中略)
『生前退位』は過度的な役割を終え、『譲位』こそ、今後の説明に適した言葉だと考えます」
だから、社会面外部識者コメントも
「(前略)ただ、これを機に皇籍離脱した旧皇族の復帰など、改めて皇位継承の安定性確保に向けた議論をすることはあってしかるべきだ。
天皇陛下の生前退位(譲位)をめぐる議論でも一部聞こえているような、女系天皇容認論の再燃につながることがあってはならない(後略)」
とパーレン()付きだった。
産經新聞の校閲部長は、前任者から〈発信〉する部長なので、けっこうコラムを楽しみにしている。
(ちなみに、産經にならえ——じゃないけど、朝日新聞も「譲位」にするようだ)
*新聞社によって役物(ヤクモノ)の呼び方が違う
パーレンを丸カッコと呼ぶ社もある。
()=パーレン、丸カッコ
「」=カギカッコ、カギ
〈〉=ヤマカギ、ヤマカッコ
【】=電報パーレン、スミ付きパーレン
……=2倍リーダー、テンテン
——=2倍ボウ、2倍ダッシュ
/=スラッシュ、ナナメ線、シャセン
・=ナカグロ、ナカテン
▽=下向きサンカク、▼下向き黒サンカク
〓=ゲタ
——ゲタは共通しているようだ。けっこう面白い。