降版時間だ!原稿を早goo!

新聞編集者の、見た、行った、聞いた。
「降版時間」は新聞社整理部の一番イヤな言葉。

★「リュウメイさん逝く」と悲しむ人々。

2012年03月31日 | 新聞
【写真は紀伊国屋書店新宿本店で】
去る3月16日亡くなった吉本隆明さん(享年87歳)。
僕より上の世代(50~60代)が、名字やフルネームではなく「リュウメイさん逝ったなぁ……」と言っているのを聞いて、
「あ、身近な人の死を惜しまれている。だいぶ影響を受けられたのだな」
と思った。

大江健三郎氏を「けんさぶろうさん」、加藤周一氏を「しゅういちさん」、丸谷才一氏を「さいいっつぁん」と呼ぶ人はいないけど、
瀬戸内寂聴さんを「今度のジャクチョウさんの新刊はいいねぇ……」とは、よく聞く。
手の届かない高いところにいる人か、感化された身近な人かの差なのだらうか(ただ、どのかたも吉本隆明氏の、1月の原発是認発言には驚いていた)。

以前、北陸金沢に行ったおり、浄土真宗中興の祖・蓮如上人のことを、今でも
「あのなぁ、親鸞聖人の教えを、レンニョさんはなぁ……」
と話している土地の方々がいた。
現在も数々の逸話や蓮如坂があったから、真宗王国で蓮如上人は今も生活の中で、そして人々の中で、身近に生きているのだなぁと感じた。


( ̄人 ̄)

★なぜ地紋見出しがなくなった?

2012年03月30日 | 新聞
たま~に、聞かれる。
一般紙の地紋見出し(昭和の凸版見出しですね)が、
▽ベタ黒地紋・白ヌキ字、
▽アミ地紋・黒字or袋字、
▽太書体黒字のみ(写真)
の3種だけになったのは、なぜ?

--簡単にいえば、
朝日新聞がしたから右にならえ(←外岡秀俊局長時代から、だったかな)。
同紙がタテ線ヨコ線ウズマキその他お花柄地紋をやめ、上の3種類だけにしたから、としか言えない。
朝日の力は有形無形、大きいと言わざるを得ない。認めざるを得ない(数十種類もあった地紋スクリーンを、各社が独自で整理したから、という説明もあるけど、まぁ違いますね)。

考えてみれば、年に一回使うか分からない「竹柄」「花火柄」「お花柄」「変アミ・グラデーション」「ボール柄」なんて地紋スクリーンはいらないよなぁ、ダサイよなぁ--なのだ。
余剰人員削減だから、不必要な余剰地紋も削減。

朝日は数十種類あったヤマ罫・罫線もなくして
「細・中太・太の仕切り罫」
のみにしたが、他紙はコレは取り入れていない。
そこが面白い。


(^o^ゞ

★恐怖の配当落ち日、ドコモショック。

2012年03月29日 | 新聞
【写真は本文と関係ありません】
や・は・り! 大幅ダウンのドコモ株価(東証9437)。
前日比マイナス3900円の13万8100円(28日終値)。だははははははははは、ひどいなぁ。

配当落ち日だから、ある程度覚悟していたけど、まさかまさかの売られまくり--。
比べて、シャープ(東証6753)はストップ高570円(プラス75円)。
iPhoneなどを受託生産する台湾企業が筆頭株主になり、大口供給先を確保したのが好感された形。目のつけどころがシャープだね(←古!)
今日29日もストップ高だね、きっとシャープは。


でも、僕は「ドコモ・ラブ」だから、このままこのまま。
きっと、クロッシィ(LTE)対応「iPhone5」を出してくれるでしょう!(←ちなみに、今度でる新iPhoneは6機目だからiPhone6ではないのだろうか?)


(^o^)/

★角田光代さんだから面白いに決まっている。

2012年03月28日 | 新聞
角田光代さんの本だから面白くないはずがない。

最新刊『紙の月』(角川春樹事務所、1575円=写真左)は新聞連載の、逃亡&転落小説。

【ストーリー】
わかば銀行支店勤務の契約社員・梨花は20代の青年・光太と深い仲になった。
光太からわずかな借金を頼まれたことから悪夢は始まった。
「少しの間だけ、顧客の定期預金から借りるだけ……返却すれば銀行に分からないわ」と不正証書乱発で100万、100万、50万……と青年に融通していた。
だが、いつの間にか1億円まで横領額が積み重なり、支店査察が入る直前、家庭を捨て国外に逃げた梨花だが……。

『八日目の蝉』で見せた逃亡&転落、再び。
『八日目~』と違うのは、常軌を逸した光太が「ここから出して……」と泣き崩れ、
海外逃亡中の梨花が「早く誰か、私をつかまえて……」と呟くところ(かな)。
梨花の友人の視点、梨花本人の描写から成り、
梨花の転落は「明日は我が身」と、僕たちは知る。

以前、荻窪、西荻窪(東京・杉並区)の居酒屋で何回かお見かけした角田さん。
ちょっと声をかければ「あ、どうぞぉ。ここ空いてますよぉ~、さ、さ、どうぞぉ」と言われそうな、普通のカワイイ女性でした。


(^_^)/

★今月のBOOK ・OFF買取価格は――

2012年03月27日 | 新聞
【写真は本文と関係ありません】
また地震が多くなり、震源が茨城→千葉→埼玉と内陸部に入ってきた。いよいよ来るぞ直下型――。
だから(?)断捨離で、たまった本をBOOK・OFFに売却に行った(いずれも都内店の買い取り価格。エリア、店ごとに価格差があるということです)。

▽CDは葉加瀬太郎セレクションが50円……
まあ、旧作だからね。
アルバムによっては買い取り価5~50円なんてものもあった。
だははははははははは。笑うっきゃない。5円ですよ。

▽文庫は60円………
以前も書いたけど、集英社文庫『歪笑小説』(東野圭吾)など数冊、新刊書店で発売中の作品(美本)でも、買い取り価60円。
まあ、こんなものでしょう。

▽新書は50円…………
新刊店販売中の講談社現代新書『世界の陰謀論を読み解く』(辻隆太朗)など数冊。
地味な新書は売れないのか、文庫より買い取り価は低い。まあ、こんなものでしょう。

▽ハードカバー単行本は50~150円…………
新刊発売中『ブラック・スワン降臨/9.11~3.11インテリジェンス十年戦争』(手嶋龍一、新潮社)でも150円。
手嶋さん、すまん。
割と高く買い取ってくれたのは『二流小説家』(早川ポケミス)など賞総ナメものだった。

先2月と買い取り価は変わっていない。下げ止まりか。
まあ、コーヒー飲めたし、大地震に備えて身軽になったし、まあいいかぁという感じでした。



(* ̄O ̄)

★洛中を爆音バイクが走り回っていた=京都番外編

2012年03月25日 | 新聞
【写真は本文と直接関係ありません。京都・東山です】
深夜の京都――。
中京・錦市場近くで食事の帰り、三条通りを知人と歩いていたら、
ドワァーンドワァーン、グワァーングワァーングワァーン、ドワァーン、ウォンウォンウォンウォン!

爆音&からぶかしバイク集団が走っていった。
寒いのに……。
三条通りを、河原町通り側から烏丸通り側に走り、さらに御池通り上ル。
(上ルは御所に近づく、下ルは御所からくだるのことです)

さらに、京都市役所交差点でも同じ集団を見たから、
市役所交差点下ル→河原町通り西へ→三条通り西へ→烏丸通り上ル→御池通り東へ→再び市役所交差点下ル→河原町通り→以下同
中京グルグルグルグルなのだ、爆音&からぶかしバイク集団。

――何か意味があるのだろうか?
ありあまる青春のエネルギーだろうか? と考えるのも無駄だから見ないことにした。


(`∀´)

★京都新聞は懐かしい紙面だった=古都編(3)

2012年03月24日 | 新聞
【3月23日付の続きです】
地方に出たら中央紙は買うな、地元紙を買え――という先輩記者の教えを守って、京都新聞(即売一部130円=写真)である。

紙面構成は、きわめてオーソドックス。
1段10字組み、全15段の流し形レイアウト。地紋見出しも、中央紙には見られなくなった縦線・横線柄があり、ある意味なつかしい(←こらっ)。
地方紙ならではの地域密着「市民版」ワイド2ページ(朝刊)のほか、「地域プラス/食の風土記」がカラー。

京都といえば、「言うだけ番長」前原誠司民主政調会長。
あの産經新聞との幼稚なバトルを、どう書いたのか読みたかった……。


(^-^)

★木屋町の桜なう!=京都編(2)

2012年03月23日 | 新聞
【3月22日付の続きです】
桜の開花予想(予報サイト・島津ビジネスシステムズ発表=確定版)は31日だけど、
でも早咲きがあるかもしれない、見られたら嬉しいなグフフフフフ、と高瀬川沿いを下った。

ここ高瀬川沿い木屋町筋も、つぼみ=写真。
早春というより、まだ冬だから、お芽ざめまでもう少しかかりそう。
高瀬川沿いでは例年「桜まつり」が行われていて楽しみにしている。旧小学校跡で少しライトアップの準備が始まっていたから、月末からかな。

……でも、以前は花鳥風月などまったく関心なかったのに、
梅だ、桜だ、青紅葉だ、紅葉だ、
と近年は季節ごとに愛でるようになった。
新聞や週刊誌でも、思わず年金記事に目が行っちゃうし、トホホ。
目指せ、枯れ専・児玉清路線でございます。


(・ε・。)

★京都の桜なう!(1)

2012年03月22日 | 新聞
京都に来た。
タワー口、駅周辺、すごい人である。欧米も多いが、特に「経済大国2位」の人が多いよう。集団で騒がしいなぁ。

高知市で21日、ソメイヨシノが開花したが、
京都の開花予想(日本気象協会)は3月31日。
京都市内の桜は今――。

堺町筋公園の桜は、つぼみがようやく顔見せだった=写真。やはり、今年は寒さが長いのかしらん。
地元の愛人……じゃなくて知人に聞いたら、
「鴨川沿いの早咲きがポツリポツリやわ」
あと10日ほどで開花するのだろうか。
お楽しみは、これからだ。


( ̄0 ̄)

★昭和の整理記者も達筆だった。

2012年03月21日 | 新聞
【20日付の続きというか、関連です。写真は本文と関係ありません】
伊集院静さん(62)も達筆だけど、ごくごく身近に達筆な人がいたことを忘れていた。

僕が新聞編集の仕事を始めた昭和のころ。
整理部の先輩記者は全員、達筆だった。
端末入力となった現在と違って、活字組み時代は
見出し、エトキ、凸台サイズ(←自分で書いて驚いたけど、CTS化以前はコレを組み版に用意してもらっていた!)
を半紙に手書きして製作局に出していた。

先輩記者たちは、赤サインペン、赤ボールペンが多かったけど、数人
つけペン! 赤いインク壺に浸して書くやつ!
のかたがいた。
この「赤インクつけペン」整理マンは実に達筆だった。365日毎日毎日、字を書いていたからだろうか。
スラスラスラスラ、たぶん伊集院さん以上。

原稿の手入れも赤つけペン、
見出し伝票も赤つけペン、
大組みゲラ直しも赤つけペン。
そのKさんの手・腕・シャツ・ズボンはいつも赤インクがついていて、僕は「カッコいいなぁ。職人だなぁ」と思っていた。

………………だけど、達筆な整理マンが「うまい紙面構成」をしたかというと、
そうではなかった(笑)。
(カッケーけど、もう少し段取りよく仕事できないかなぁ。また、降版遅れじゃん)
と、クソ新人の僕はクソ生意気にも思っていた。
天は二物を与えず。


(^-^)/