降版時間だ!原稿を早goo!

新聞編集者の、見た、行った、聞いた。
「降版時間」は新聞社整理部の一番イヤな言葉。

●高村薫さん達筆だね!!

2009年07月31日 | 新聞
大手書店の隅に無料誌がおいてありますから、ぜひ見てください。

新潮社PR誌『波』8月号表紙(写真)に唸った。
ブルーブラックのペン文字が原稿用紙(鳩居堂謹製?)に躍っている――かなり達筆!

おまけに、分かりやすい書体。
昔の文選(活字を拾う専門職)なら跳びあがって喜んじゃうくらい丁寧。

まさか、最新長編『太陽を曳く馬』上下巻を書き原入稿? んなわけないよね。
(確認した限り、現在書き原入稿は、五木寛之さんぐらい……)

●新聞社整理部はAを目指した( ←かつては)

2009年07月30日 | 新聞
あらためて書きます。

【新聞社の整理部】編成部ともいう。出稿部から出た記事を読んで見出しをつけ、グラフィックや配信写真を取り込み15~20分で1ページに組むセクション。

約1時間30分ごとに
毎版組み替える若手中堅中心のニュース班
前出し特集班
の2部編成で、社によって違うが60人ぐらい在籍。
「いい整理記者は社の財産だよん」なんておだてられた時代もあったが(笑)今はその手にはのらない。

【ダイヤ】キヤノン製エディアンあるいはCTS(コンピューター組み版)で組み上げた大ゲラはプリンターから出力。
バイトくんたちが各部門に配り、短時間(5~15分)に校閲部&各デスク→整理部長がチェックする。

校閲面担からの「いいっすよ~」のあと、「降版OK」の指示で印刷部門に版下データがファイル送信され、各サテライト工場輪転部門に回される。
↑ここまでが編集整理部の責任範囲。

降版遅延は発送別会社に多額の損害を与えるため、かなり厳しく制作管理部によって時間設定されている。

【勤務時間】朝刊担当の場合、夕方4時(デスクは3時)から翌日深夜2時ぐらいまで。同5時30分ぐらいに紙面ミーティング(昔は、お立ち台とも)。
帰りは、各新聞社契約タクシーなどで乗り合い帰宅。ちなみに、編集局長クラスは黒塗りハイヤーでお一人様ご帰還。

立ち上げ初版から首都圏最終版まで3~4版を一人で担当。だから体力職場→20~30代が主力になる。
編集局長・社長など新聞社首脳クラスには絶対になれない(笑)なぜだろう?
組合&労組担当だと出世が早い(笑)なぜだろう?

いいたくないけど、
一般紙は「A東京本社」
スポーツ紙は「Nスポーツ東京本社」
が、かつてはレイアウトでリードしていたが……だけど、最近はねぇ。

というわけで、オジサン整理部デスクが4人集まってA(写真)について話した。
……長くなったので、次回にします(^-^)/

●携帯メール打ちながら料理つくる店には行かないよ!!

2009年07月29日 | 新聞
言語道断&ダンゴはどうだ(?)である。

知人と吉祥寺(東京都武蔵野市=写真)の、とある日本料理屋に入った。
テーブルもきれいに磨かれ、メニューも意欲的で好感度……と思ったら、厨房のスタッフが――

左手で携帯メール、右手で鍋の何か料理をつくっていた!
これがホントの「片手」間料理かよ!!

絶対もう行かない。
マイナス査定マックス。
あのPARCO向かい、野村證券横の地下店「Y」には。
駅に近くて、いいお店だったんだけどねぇ……。

●五木「親鸞」完結、あと1ヵ月!!

2009年07月28日 | 新聞/小説
【写真は、作家・五木寛之さんが奈良・斑鳩に通われたころ利用された近鉄京都線←あまり意味ない(笑)無理やり貼付】

五木寛之さん(76)渾身&最後の小説『親鸞』(中日新聞ほか地方紙連載)が、あと1ヵ月余で完結する(8月31日終了予定)。

現在は、配信担当・講談社が今秋の単行本刊行に向けて、総力編集中(たぶん)。

五木先生、もう一踏ん張りです!
確かに、日刊ゲンダイ連載も抱えながらの日刊紙2本は大変ですが、
「蓮如上人(の作品)は書いた。いつかは親鸞聖人を小説で描きたい」
と50代のころから仰っていましたから、本望かと思います。

ファンとして気になるというか残念なのは、
もう小説は書かれない気がする
ということです。

「風の王国第2部」「青春の門」平成編は未完になるのでしょうか……。

●夏だ!!高村薫さんだ?

2009年07月27日 | 新聞/小説
村上春樹さんの次は、高村薫さん。
個人的だけど、先月から新潮社の小説しか読んでいない。

典型的大阪オバハン【注↓】高村薫さん最新刊『太陽を曳く馬』(上下二巻=写真)コピーは

「晴子情歌」に始まる三部作完結編、現代の東京に降臨!
惨劇の部屋は殺人者の絵筆で赤く塗り潰されていた。
合田雄一郎がミレニアムを挟んで挑む二つの事件。
立ち塞がるのは21世紀の思考回路!


う~ん、何だか分からない。だけど、春樹さん『1Q84』とは違って、かなり作品情報が多いね(笑)。

【注】他意はありません。以前、知人が大阪本社で高村さんにインタビューした折
「高村先生は自転車に乗って社に来られた。ビックリしたぁ」
と言っていました。

●池田屋跡に池田屋復活!

2009年07月25日 | 新聞
【京都&関西の新聞事情視察(笑)編=またまた番外編】

幕末、尊皇攘夷派志士を新撰組が襲撃した池田屋騒動の跡地に、再び池田屋ができていた!

居酒屋だけど(笑)=写真。
130年ぶりに復活した池田屋は「池田屋/はなの舞」というランチタイムも営業している海鮮茶屋チェーン店。時代ですね。

「いらっしゃいませぇ~」河原町三条通り鴨川側で、かわいいオネエさんが呼び込みをしているので、すぐ分かります(^-^)/

以前はパチンコ屋→倒産→更地だったから、なんにしろビルが建って賑わうのは、三条通り周辺にとってもいいことだ?

●鶴ちゃん的品書き、やめてくれ。

2009年07月24日 | 新聞
【京都&関西の新聞事情視察(笑)編=また番外編。写真は本文と直接関係ありません】

僕だけじゃなかった。
みな同じことを思っていたのだ。

知人と飲食に訪れた京都市内の店で見たメニュー。同じことを口にした。
「読みにくいなぁ、この悪筆手書きメニュー。ここは道場六三郎さんの店かぁ?」
そうなのだ。「近海カレイの煮付け」「天然鱧の梅和え」などの品書きを筆ペンで書いているからクネクネ文字になり、読みにくいのだ!
最近、多くて困るのだ!

書いている方は
「俺って腕がたつ料理人みたい。えへん、品書きもカッコいい(^-^)/」
なんて思っているかもしれないけど、仕事で疲れてきてクネクネ悪筆メニューを読まされる客の身になってよ。
せめてパソコンで出力してよ。

で、全日本小料理屋飲食業協会(←あるか知らないけど) は、クネクネ筆ペン悪字&片岡鶴太郎画伯的品書きを即刻業界指導すべきだ! ドンッ(←机を叩く音)!

●これが京都ホテルオークラの客室階だ(笑) !

2009年07月23日 | 新聞
【京都&関西の新聞事情視察(笑)編=番外編】

やはり、食事と接客サービスはいい。
で、再び「京都ホテルオークラ」に来た。
祇園祭宵山の16日はドーンと宿泊費がはねあがるのは仕方がないが、以降は「それなり価格」。
でも、この上質空間とスタッフの笑顔に惹かれてしまった。

ゆっくり読もうと持ってきた本は
『俵屋の不思議』村松友視、世界文化社2600円(同タイトルで幻冬舎文庫でも出たが、版元にも俵屋旅館でも在庫なし)

京都ホテルオークラのすぐ前の麩屋町(ふやちょう)の、江戸時代から続く老舗・俵屋旅館の贅を尽くした心髄を綴ったもの。
村松友視さんは好きな作家の一人で、僕は同じ街に住む(←だから?)。

オークラで俵屋旅館物語を読むのもナンだけど、写真はオークラの客室階。
中央(写真左)が吹き抜けになっており、客室は周囲を囲む廻廊レイアウトになっている。
難をいうと、エレベーターが北側にあるため、端に部屋があるとグルリ歩かなくてはならないが、飾る絵画を見ながら歩くので楽しいから、まあいいかぁ。

●これが細川元首相の直筆だ!( 笑)

2009年07月22日 | エンターテインメント
【京都&関西の新聞事情視察(笑)編=3】

ようやく衆院解散。
15年前、自民党を倒したこの人は今、何を考えているのだろうか。
『ことばを旅する』(細川護煕著、文藝春秋)は京都の老舗・俵屋旅館に、細川元首相(71=注)が宿泊された折、サインしたもの=写真。
作家のサイン入りはよく見るけど、元首相のは珍しい(といっても麻生首相のは要らないヨン)。


【注】細川護煕氏は上智大学から朝日新聞社社会部、参院議員、熊本県知事を経て1993年、総理大臣に就任(93年8月5~94年4月25日)。60歳を機に政界引退。現在は神奈川県湯河原自邸で陶芸の傍ら文筆活動。


ちなみに個人的だけど、細川元首相が活躍のころ、僕は整理部メーンデスクで就任~退陣までの編集に携わった。
サミットや会見での、ペンで記者を指し質問を促す姿は写真部でも話題になり、久しぶりに「絵になる首相」(写真部デスク談)で人気だった。

同じセレブ家でも、やはり麻生首相とは品格&素養が比べるのも失礼なくらいありますね。

名言を巡る『ことばを旅する』は僕の好きな1冊で、3冊買いました(^3^)/


●京都新聞は日出新聞だった。

2009年07月21日 | 新聞
【京都&関西の新聞事情視察(笑)編=2】

岡崎・京都国立近代美術館で開催中の「京都学/前衛都市モダニズムの京都展1895-1930」に行った=写真。
京都新聞の前身「日出新聞」を初めて見た。
明治18(1885)年、内外電報を吸収し、当時としては珍しい挿し絵と読みやすい記事を売りに創刊。タブロイドのペラ1枚(表裏の2ページ)で1.5倍活字組み一段24字どり。
琵琶湖疎水工事図の付録付き(^o^)というのが時代を感じさせる。
とりあ、京都新聞124周年おめでとうございま~す。

関係ないけど、株価が注目されているジーエス・ユアサコーポレーションの「ジーエス」って、島津製作所創業者・島津源蔵の頭文字GSだったんだね(…あ、有名な話でした?)。