降版時間だ!原稿を早goo!

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「降版時間」は新聞社整理部の一番イヤな言葉。

★「母と暮せば」は2時間10分だった。

2015年11月28日 | エンターテインメント
©2015「母と暮せば」製作委員会

山田洋次(84)監督作品「母と暮せば」(松竹、12月12日公開)を試写会で観た=写真
松竹120周年記念作品で、山田監督初のファンタジー。

【邪魔にならない程度のストーリー】
1945年8月9日、長崎に原爆投下——その3年後、助産婦をして暮らす福原伸子(吉永小百合さん=70)の家に、亡くなったはずの医学生の二男・浩二(二宮和也さん=32)が亡霊となってひょっこり現れた。
「母さんが諦めが悪いから、なかなか出てこられなかったんだよ」
大喜びする母、昔の思い出を話しあう息子。だが、2人の気がかりは、浩二の恋人だった町子(黒木華さん=25)のことだった……。
《 劇作家で小説家・井上ひさしさんの、広島を舞台にした「父と暮せば」と対になる作品を、と山田監督が脚本執筆。
井上さん三女の井上麻矢さんが企画し、題字は100%ORENGE。宣伝協力はシャープ 》

▲ きれいすぎる母なのだ……
吉永小百合さん出演119本目の作品。
もの静か、おしとやか、やさしく控えめな古き日本女性像の母親役・小百合さんだけど、あまりにも完璧なので、生活感がなく感情移入しにくい面も。
(僕の中では、息子を慕う老いた母親像というと「東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン」「わが母の記」の樹木希林さん=72歳=だからかも。
あ、でもサユリストにはたまらない新作ですね)

▲ とにかくよく喋る2人なのだ……
上映時間はちょっと長い2時間10分。
サユユ(小百合さん)、ニノ(二宮和也さん)の各セリフも長~~~い。
「ほら、母さん、覚えてる? 僕がスパイ容疑で憲兵に連れていかれたら、母さんが警察に来てウチの息子はスパイなんかじゃありませんってさぁ……そしたらさぁ……母さんはねぇ……でさぁ……僕は……でさぁ。あははははははははははは」
え~、こんなに喋りまくる2人だっけ?という違和感(もしかしたら元は舞台脚本だった?)
暗く、古い家屋の中だけで展開するストーリーに加え、登場人物全員が善人というのも……。
あ、でも、二宮くんファンにはたまらない新作ですね。

◎ きれいな音楽は「教授」新作なのだ
劇中に入る音楽は、とてもきれいで清潔感ある調べだった。
「教授」坂本龍一さん(63)復帰第1作で、2014年、コンサートで山田監督と吉永さんから直接音楽担当を依頼されたという。CDを買うぞ!