降版時間だ!原稿を早goo!

新聞編集者の、見た、行った、聞いた。
「降版時間」は新聞社整理部の一番イヤな言葉。

★モンブランM「初」づくしなのだけど……

2015年11月20日 | 新聞

「手書きの文字は、その人を表します」=
だから(?)MONT BLANC(モンブラン)の新作を見た。
モンブランM(エム)=写真右
あのモンブランが初めて外部デザイナーのマーク・ニューソンとコラボしたもの。
プロダクトデザイナーのニューソンらしい切れ目のない滑らかな流線型が映え、従来のマイスターシュテュック、スターウォーカーシリーズとは異なっていた。
最近、機械式高級腕時計やバッグ、アクセサリー、フレグランスなどバンバン出して、モンブランなんだかやる気まんまんなのだけど……。

「M」改善を求む❶
キャップを閉めるとき「カチッ」。
モンブラン初のマグネット式キャップで、水平時に軸とキャップのシンボルマークがピタリ揃うデザイン。
几帳面である。
……だけど、このマグネットが曲者で、
「携帯するとき、磁場がクレジットカードやデジタル機器に影響を与えることがあります。15cm離すようにしてください」
15cm離して持ち歩け、とな……改善を求む。

「M」改善を求む❷
ブラック・プレシャスレジン製の尻軸部分がプラトー(平面)になって、スターマークが刻印されていた。
カッコいい。
……だけど、書くときにキャップが尻軸に「入らない」設計になっていて、キャップを紛失してしまいかねないのだ……改善を求む。

「M」改善を求む❸
廉価版シリーズなのか 税別40,000円台から。
水性ローラーボール、水性ファインライナー、油性ボールペンは 47,000円で、
カートリッジ式万年筆でも 66,000円だから、平気な顔して数百万円の万年筆を出すモンブランとしてはかなり抑えた値段設定。
……だけど、従来のリフィル(替え芯)が使えるのは油性ボールペンのみで、他の水性シリーズのリフィルは新設計なためか 1,600円ぐらい……高くね?(⤴︎語尾上げ)。改善を求む。

*文字は人を表す
活版組み版時代の新聞社整理部の先輩たちは皆、ほれぼれするほど達筆だった。
やはり見出しやエトキなど、すべて手書き入稿だったからか。
なかには、ゲラに朱色のつけペンで赤字を入れている大先輩もいてビックリした。
ただ、トンチンカンな見出しをつけ、バタバタして降版遅れごとに
「かぁ~、入稿が遅いんだよな!」
と毒づいている人ほど綺麗な文字だったから、「字は人を表す」とは必ずしも言えないのでは(笑)。