降版時間だ!原稿を早goo!

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★『棄霊島』は30円だった=ブックオフ編❷止

2015年04月22日 | 新聞/小説

(きのう4月21日付の続きです。
写真は、『棄霊島』の舞台となった長崎県・端島=軍艦島)

読み終えた本・雑誌を、ブックオフに持っていった。
新刊書店で販売中の『前田敦子の映画手帖』の、ブックオフ買い取り価格は………(きのう付みてね)。
*お断り=ブックオフは、店舗の特性や地域性で買い取り価格が多少かわると聞きました。
また、汚れた本や書き込みのある本は買い取り不可だそうです。

【文庫】9冊持ち込み
▽角川文庫『棄霊島(上・下)』内田康夫さん、本体各 560円
→買い取り価格@ 各30円
週刊文春連載は2004年~06年(単行本は06年)。文春文庫に2009年収録も、再び角川文庫で登場。

棄霊島(きれいじま)は、長崎県の東シナ海沖合に浮かぶ軍艦島のこと。
今回、角川版をあらためて読んで、昨2014年、軍艦島に上陸した時の衝撃を思い出した。

コンクリートで塗り固められた人工の島は、端島坑閉鎖に伴い1974(昭和49)年1月から無人島。
明治~昭和にかけ、軍艦島は日本のエネルギーを支えた産業遺産という面もあるのだけど、
当時の採掘労働者に関しての記録はなぜか出てこない………というところに焦点を当てた〝社会派〟ミステリー。

角川文庫版を再読して、
「まるで監獄の島のようなあの空間に押し込まれ、石炭増産という国家の目標のためにのみ動員されていた人々のことを、浅見はあらためて思った。
しかも、その多くが朝鮮から連れてこられた労働者たちだった時代もあったのだ。」
(後略=本文363ページから引用)
に唸ってしまった。

軍艦島は狭かった。
僕たちが上陸して歩けたのは、島の西側ほんの数百メートル(島全体が立ち入り禁止。現在は上陸見学コースがある)だけど、
全体が南北480メートル、東西160メートルしかないのだ。
そこに、最盛期は5,000人もの住人がいたという。
台風が直撃したときは、高さ10メートル以上の巨大波が島を洗い尽くしたと聞いた。
長崎との連絡手段が途絶え、住民たちは心細かったに違いない。
(それにしても、浅見光彦(33)はトシを取らないし、警察庁は相変わらず情報を漏洩しているなぁ、笑)

▽新潮文庫『冬芽の人』大沢在昌さん、本体 840円
→買い取り価格@ 30円
同文庫とは関係ないけど、大沢さんも軍艦島を舞台にしたミステリーを書いている。
『海と月の迷路』(2013年、毎日新聞社→現在は毎日新聞出版、本体1,800円)。
これも、面白かったぁ!
もう一度読みたいなぁ、早く文庫化しないかなぁ、と待っているのだけど、
『海と月の~』だと分かりにくいので、サブタイトルに「軍艦島〝密室〟殺人事件」とか付けたほうがいいよーな気がします。

【雑誌】5冊持ち込み
「Hanako」(マガジンハウス)「散歩の達人」(交通新聞社)ほか
→買い取り価格@ 20円
いずれも新刊書店で販売中だったり、前回号だったりだけど、20円なり。
雑誌は買い取ってくれただけでも、御の字なり。


合計28冊。〆て◯◯円なり。
まぁ………
部屋が片付いたし、セルフではない街の喫茶店でコーヒーが飲めたし、パブロンゴールドA顆粒(44包)2箱が買えたし。良かった良かった(かな?)