降版時間だ!原稿を早goo!

新聞編集者の、見た、行った、聞いた。
「降版時間」は新聞社整理部の一番イヤな言葉。

★段ケイありか、なしか。

2014年06月01日 | 新聞

「ニュース記事は、中段ケイを入れろ」
「いわゆる読み物は、中段ケイを抜け」
僕たち整理は、そう教わってきたけど、
必ずしもそうしなくてもいいのではないか、と思っている。

衝撃波は、紙面リニューアル直後の朝日新聞1面だった。
同面で、政治部長の解説( とゆーか、提言 )がヘソにあり、
当然タタミ【 注・下段 】なのだけど、中段ケイが入っていたので、
「あれ⁈」
だった。
隣席の整理にも見せたら、
「あれ⁈ ……段ケイ抜き忘れじゃないの」
だった(笑)。
従来、この手の解説・提言・企画もの・インタビューなどの非ニュース記事=読み物、
タタミ組みの場合は中段ケイを抜く・トル( アキ )が通常だった。

でも、中段ケイがあっても別にいーんじゃね( ↑ 語尾上げ)、
紙面が引き締まっていーんじゃね( ↑ 再び語尾上げ )
と思っている。
「朝日中段ケイ」以来、タタミに段ケイあり、が他紙に広がったのは面白かった。

【 中段ケイ=なかだんけい 】
段と段の間に入る細いケイ。
初期CTSではページごとに「段ケイ=アリ/ナシ」が初期設定されていた。
だから、CTSを立ち上げ、ページを呼び出すと、全段に中段ケイが入っていた。
これ、便利そうだったけど、意外に不便だった。1分1秒を争う大組み終了時にいちいちズームをかけて「段ケイ・トル」作業をしなければならなかった。
活版時代は、大組み工員に長い棒ゲラを渡し、
「この記事、4つタタミね! 二分リーダーケイ押さえね!」
と言えば、当然のごとく段ケイ抜きで組んだ。

【 タタミ=たたみ 】
上写真左の「舛添知事会見ファイル」が、いわゆるタタミ( 扱いかな )。
段ケイがない場合は見出しをマタゲルが、
段ケイが入っている場合は見出しはマタゲナイ( →つまり、見出しは障害物なので記事は下段に流れていく )。
では、段ケイを入れつつ見出しなど障害物をマタグにはどーしたらいいか。
日経新聞最終文化面のよーに、見出しの上下だけ段ケイをヌクのだ。
初期CTSでは、この障害物(見出し)に対し、カーソルを当て
「マタギ設定・セット実行」
を行った。