嬉しい結果が届きました。
人物画を描かれたFさんとMさんが二人揃って、一水会展に入選しました。
おめでとうございます。
お二人は、以前にも入選したことが1~2度あるそうですが、二人揃っての入選は、初めてだそうです。
私も一水会展の指導は初めてだったので、そのレベルがわからずにできる限りのレベルを求めて指導しました。
今回の絵は二人とも、埼玉県展のレベルで言えば、入選は楽々するだろうという所まで持っていきましたが、賞候補になるにはまだ及ばないくらいのレベルかなと思います。
埼玉県展のレベルは半端ではないので、東京の立派な絵の会の会員でさえ落とされることがあるほどですから、それを基準にレベルを考えると、他の会との比較ができると思います。
これが一水会展ではやっと入選なのか楽々入選なのかを知れれば、これからの指導の目安になると思います。
今回は、今までと違って、モデルから指導しました。
知人にお願いしてモデルになってもらい、何度も服を着せかえて、何度もポーズを取ってもらいました。
そして、何十枚という写真を撮って、絵になる構図を選び出し、その中から一番描きたいものを使って、絵にしました。
そのため、構図の研究がばっちりできました。
以前、指導を頼まれたときは、かなり描いた後でアドバイスを求められたので、これは構図からやり直さなければだめですと言ったことがあります。しかし、それでは間に合わない時期でしたから、しかたなくそのまま続けて描かせましたが、今回は初めからやれたので、それが良かったと思います。
というのは、素人は、構図で80パーセント絵のできが決まるからです。
まだ、お二人とも人物を描く力という点では、素人ですので、もっとデッサン力をつけなければなりません。
それこそ、トイレットペーパーのデッサンから学んでほしいです。
立派な展覧会に入選するのもいいですが、まず、描く力をつけること。そしてモデル組みも自分で良い構図が作れるような力をつけることを求めたいと思います。デッサン力と構成力ですね。
ただ、このお二人の熱意には、頭が下がります。私が一番求めているのは、この熱意です。
根性があって、私の要求にとことん答えようとすれば、ここまでいけるという経験をしてくださいました。
途中で、何回やってもダメなんですと泣き言もいいました。何十回描き直したかわからないとも言っていました。
偉いですね。その熱意が絵に表れたのですね。
今回やったことで、それまでとは全く違った体験ができたそうです。
細い筆で、とことん描き込むということも覚えました。
私はまるで石膏デッサンを鉛筆で描くように、細部を描かせました。
太い筆で、大雑把に描いていたそうですから、細部が描けるわけがありません。
この経験を次につなげてほしいです。