絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

秋の制作

2011-09-29 | 絵画指導
4人ご紹介します。

まず、HNさん


この絵は、県展に出品するために描いていた絵ですが、構図がダメなので、県展は難しいとやめさせた絵です。
構図が下に押し付けられています。遠くの山は、空が広すぎるので入れたそうです。
しかし、取ってつけたような感じです。雲も噴火の煙みたいで問題です。今は、空に穴が開いています。
広すぎて間が抜けているという意味です。私は、左の草の表現を利用して、空に突き上げるような蔓のようなものを描いたらどうでしょうとアドバイスしました。
中心の建物は良く描けていると思います。主役はあります。それを引き立てるように、うまく周りを組み立ててやらなくてはなりません。

続いて、ESさんです。


これは、受験生のUさんが描いたモチーフを角度を変えて、縦絵にしたものです。私が写真を撮っておいたら、それを描かせてほしいというので、提供しました。なかなか良くなりそうです。

次は、MNさん。


いつも正面から左右対称に描いているので、今回は斜めに描いてみたいというので、チャレンジです。
これ以前に、一度描きましたが、人形が大きすぎて、やり直しをさせました。
これなら、なんとか大きさはいいでしょう。
ただし、左に寄り過ぎているので、バランスを取るのが大変です。今は、ビンや花瓶がサッシの窓より上になって、空中に浮いてしまいました。その辺をしっかり描かないと、描けないのがバレテしまいます。

最後は、81歳のMSさんです。
白菜を描いた人です。


風景に挑戦です。風景画はかなり何枚も小さい絵で描いている人ですが、いつも地平線の意識が足りないので、今回はそれを意識して描いてくださいと言っています。だから、この場所を選んだとも言えます。



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ビッグニュース 特選

2011-09-29 | 絵画指導
栃木県のTさんが、栃木県展で特選になりました。

通信指導で、1年半。全くの素人のTさんが、トイレットペーパーの鉛筆デッサンを始めたのが、昨年の4月。半年で40号の水彩画で県展に入選し、その一年後の今回、特選になりました。

栃木県芸術祭奨励賞という賞でした。

おめでとうござます。!!!

この賞は、芸術祭賞1点、準芸術祭賞2点、に続いて若干名ということですから、上位10点くらいの中に選ばれたことになります。

絵を始めて、1年半で栃木県のトップに上り詰めたことになりますね。すごいです。
私も、通信指導ですから、遠隔操作でこんな指導ができたことを嬉しく思います。



この絵は、まず、平凡な風景ではないこと、あるものにスポットを当てて、一部をクローズアップしている点で、テーマ性があります。
次に、背景を現実のままでなく、真っ黒にしたことで、更にここを見ろと強く要求する絵になっています。見る人を引き付けて離さないインパクトを持たせました。
唯の枯れ木のようですが、中央の右上辺りに、主役になるポイントがあります。
このような宇宙人が現れたら、どこを見て話す?と言われたとき、目になる部分という話をしました。
主役脇役の組み立てがあるのです。

私のアドバイスを忠実に実行してくれました。

背景を真っ黒にしたことで、単なる自然主義から離れて、現代絵画に入ってきたと思います。次の展開は、いろいろありますが、それは本人に伝えてあります。もちろん一つではありません。いくつか示して、自分で考えることをさせたいと思います。

今回の絵は、そういう意味では、テーマと構図、絵にするという作戦勝ちだと思います。
私なら、この絵を背景にして人物を手前に描きます。そうすれば、また大きな発展になるでしょう。

ただし、始めて一年半で人物を描く力はまだありません。
だから、これからは、またデッサンをたくさんして、人物も描ける力をつけてほしいと思います。


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