雨をかわす踊り

雨をかわして踊るなんて無理。でも言葉でなら描けます。矛盾や衝突を解消するイメージ・・・そんな「発見」がテーマです。

自衛

2007-02-22 21:23:03 | アメリカ
アメリカの「横暴」(?)について考えるときいつも焦点になるのは、「ブッシュの言い分」である。アメリカに多少暮らしたためか(関係ないとはいえない)、その言い分に肯んぜざるをえない自分がいる。

つまり自衛のためのミスジャッジに合法も違法もない、ということだ。だからRumsfeld とMcCain を比較して、Rumsfeld 支持もありうる(Townhall)し、リアルにもみえる(「Big Empty」)。

そもそも我々はすべてがみえるわけではない。もしかしたら隣にヤバイ奴がいるかもしれない。しかもその隣人はみかけても挨拶さえせず、時々あなたの娘をいやらしい眼つきでみる。先日新車を買ったときも、その隣人は窓の隙間からじっとみていた。

しかし何もしていない以上、踏み込むことは出来ないし、警察もその心配だけではしょっ引けない。

果たして車が盗まれたとき、娘が襲われたとき、わき腹に短刀が突き刺された瞬間、手を打っておけばよかったと後悔するのかもしれない。

事件後警察がそいつを逮捕しても、自分があの世行きになったり、娘が自殺したのでは意味がない。

移民の国アメリカではそうしたことを考えざるを得ない(「アメリカ保守2」の下の方参照)。いろいろな国の人間が来るということは価値観が異なるし(最近日本映画が海外に出ているが、オスカーにノミネートされる外国産映画は、アメリカ人からみるとPolitical Correct への配慮が欠けるらしい。これも価値観の多様を表すものでは?:NY Times)、大体成功している人間は移民してこないから(ムスリムさえもアメリカに来る:「血統」の最後参照)、大きな格差も生まれるし、Race(競争)が絶えない。

そして力をつければ、アメリカの既得権益者とぶつかる(宗教上だがドイツでも最近そんな問題があるらしい)から、差別が公然となされるようになったんだと思う(法制化は、1641年のMassachusettsが最初だが、アフリカ系アメリカ人の暴動を鎮圧させる目的もあった)。

といって人種差別の件で南部やいにしえのひとばかり責められない。20世紀にはいって南部のアフリカ系アメリカ人が北部に移り住んだときも、労働組合の多くは人種差別を事実上規制化した。白人の食い扶持を確保するためだった。

しかし50年前に公民権運動があって以来ずっとホットな話題でありつづけ(「アメリカ保守4」)、昨今では全米中でみればかなり改善され(「Dynamism」)、いわゆる chitlin circuit (なんて和訳するんだろ:アフリカ系アメリカ人用の夜の娯楽施設?)が全米中でもはやメジャーになっているそうな(NY Times)。

そしてアメリカは現在、2008年の民主党大統領候補 Barack Obamaによってその罪悪感を払拭したいのかもしれない(Townhall)。

今回はリベラル陣営の民主党大統領候補最右翼のHillary もその辺が頭が痛いだろう(Townhall)。去年前半はHillary 一色だったが大統領候補が確実になるにつれ、Obama も対抗馬として浮上してきた(ただし「民主党は人種問題にはダブルスタンダード」なんて記事あり)。Hillaryとしたら、せめてMinorityの一翼、Feminists が応援してくれればと思うところだが、Feminist 自体Hillary で一本化しているわけではない。NARAL(中絶権獲得運動連盟)のリーダーだった Kate Michelman は、John Edwards(前NC上院議員)を推している模様である(Bostonglobe)。

Kate Michelman いわく、Feminists の代弁者が女性と決まっているわけではない。Feminists のために最も有能な、やってくれそうな人間を選ぶ、といっている。

また最近では、キリスト教を支持するのは黒人で、白人の利益を代弁するのはユダヤ教だなんて記事もある(Bostonglobe)。

自衛、自衛、自衛。。。

追伸1:Washingtonpost によると、アメリカでも喰いッぱぐれない(=自衛)という理由で公務員人気。

追伸2:Bostonglobe によると、Al Quaeda は Muslim World のなかでかなり立場が悪くなり、各国は共同戦線を張っているらしい。また、Bin Laden らは、Pakistan から支持その他をしている。

追伸2:松坂のGyroball(NY Times)。