雨をかわす踊り

雨をかわして踊るなんて無理。でも言葉でなら描けます。矛盾や衝突を解消するイメージ・・・そんな「発見」がテーマです。

しゃっと

2006-06-28 00:11:51 | 文学
風邪を引いた。気のばらまきすぎだけでなく、いろいろ思うところがあったからだと思う。

そんなとき、「ええいっ!何をモタモタしてやがる!しゃっとやってやれ!」と自分にいいたくなる。

この「しゃっと」は、閑吟集から。

 しゃっとしたこそ、人は好けれ

この「人」には自分のことも入っているんだな、と改めてわかった次第。

気の持ちよう2

2006-06-23 22:58:18 | 雑談(ジョーク)
気功が使えるようになり、みんなにひけらかしていてわかったことが3つ。

ひとつ、「いかがわしい宗教をやっているのでは?」と疑われる。最初に訊かれる質問は「誰に習った?」。「知らぬ間にこうなった」と答えるが当然信用されず、「そういうやつだったか」という顔をされる。手をかざして、取り合えず、肩こりなどを直してさしあげると、「おや」と判断中止状態になる。僕も実際に体験するまではそうだった。。。

ふたつ、先輩や導き手がいるわけではないので、「気功らしきもの」をどう使っていいかわからない。また、自分が食糧からえた力を体内で「気」に換えているだけらしいため体調不良のひとにそれなりにあげてしまうと自分の「気」不足してフラフラになる。先日かわいらしい女性にたてつづけに2人やったらその後気が枯渇して、ひどい状態になった。これでは開業どころではない。僕には、僕一人分の気しかないのかな、と思った。

以上のふたつからあまり他人にひけらかすのはやめることにした。信じてもらう必要はないから、科学的に実証する必要もない。望む方にただ手をかざし、気功の可能性を自分で調べてみたい、と「気の持ちよう」で紹介した僕に「気の存在」を教えてくれた方(以下師匠)のような境地になってきた。

とはいっても、それなりに無理したくなることもある。師匠は、自分の気ではなく、空気中にあるのを取り込んで流す、といっていたことを思い出し、火曜日から練習を始めた。

水曜日には、手をかざさなくても、自分の周囲2~3m以内の方になら微量ながら気を送れるようになった。だからいつでも自分に気の補充が歩きながらできる。現在も身体がカッカしている状態に保っている。

そして昨日自分の体内で気を量産しながら気を送ることに成功。更にそれをためすべく以前チャレンジしてあまりの重症ぶりにこちらが吸われ、回復するまでに2日間かかったひとに再チャレンジしてみた。

手をかざししばらくすると前回同様すさまじい勢いで吸われた。慌てて深呼吸を繰り返し身体内で量産するも追いつかずあっという間に頭の酸素がなくなったような状態になった。「危険…」とは思ったが、一定のペースで続けると今度は僕の体中に変化が起こる。

身体中が感電しているようにビリビリしていて、今までにない量の気の放出が始まった。そのひとの身体のなかには風が吹いていたらしい。

終わったあとしばらく動けなかったが、しばらく自分のなかで気を作っていたら元に戻った。今朝もその疲れが残ることはなく、今もピンピンしている。とにかくやり方がわかった。これが3つめの発見、開業間近か?。

追伸1:北朝鮮は振り上げた拳をどうするのか。NHKほかの解説員がいうように、北朝鮮と中国や露西亜との間に亀裂が入れば確かに取り敢えず望ましいことではあるが…。というわけで「北朝鮮の論理」と題する記事がBoston Globeに出た。

内容はほかのメディアと同じで、北朝鮮は、アメリカとの直接交渉を求めるため揺さぶりをかけてきているということだが、本当に発射した場合には、アジアの危機を引き起こすことになると警告している。

BostonGlobeといえば、多少左寄りで、数日前の記事では弾道ミサイルの件でブッシュ政権を非難していた。

何十年もアメリカは弾道ミサイル開発その他をやめさせるべく行動してきたが、ここ数年逆の動きになっている。そのきっかけはブッシュ政権の潜水艦への核兵器搭載弾道ミサイルの配備だった、と。

僕としては、左のBoston Globeとしては、米政府に折り合いをつけるように促す論旨を展開するのでは?と単に論旨の妙への好奇心から興味深かったわけだが、そうはならなかった。

追伸2:NY Timesに違法移民問題に関する記事があった。この問題は、従来の分析の仕方ではわからない、もっと長いスパンで、きちんとした数字を出して見据えなければ、というものだが、なんだかすべて推測の域を出ていないように思われ説得力なし。

追伸3:World Cup終わってしまった。オーストラリア戦に負けたところで、アメリカに見習い、ワールドカップとは距離を置いた。あまり熱くなりすぎると仕事に影響するからである。ちなみにGallup世論調査によると、アメリカ人でWorld Cupをテレビなどでも絶対みるといっていたひとは3割弱。勝てない試合をみるほど暇じゃない、ということだろう。それには僕も賛同。

追伸4:Brahmsピアノ協奏曲1&2対決
①チィマーマン vs グールド(バーンスタイン)   
②バックハウス(シューリヒト) vs ティマーマン(バーンスタイン)

対岸の火事3

2006-06-20 21:15:57 | アメリカ
イラク戦争について、アメリカの世論調査結果がGallupからでた。今月1日から4日かけての調査で、18歳以上の1000人余りに訊いた結果で、これによると、アメリカ世論によるイラク戦争評価は以下の5つの結論になる。

1) イラク戦争は間違いだった(51%、いや違うが46%)。

2) イラクは、戦争前よりは良くなっている(48%)。

かなりいいといっているのは、19(27)%(カッコ内は2004年度)。やや悪くなったが、18(16)%、ひどくなっているが12(8)%、同じ 1(1)%, わからないが 2(3)%。

3) イラクからのアメリカ軍撤退はもちろんだが時期は必要なだけかけるべき。
直ちに撤退(17)、1年かけて(32)、撤退だが必要なだけいる(42)、もっと送れ(6)、わからない(3)

4) イラク戦争についてアメリカ世論はまっぷたつ。

共和党は、79%がミステイクではないとし、19がミステイク。民主党は、78がミステイク、20がそうではない。

5) アメリカにとってイラク戦争は、これからも最優先課題である。

さて、今回の戦争は第2次世界大戦後にアメリカが関わった戦争としては、ベトナムについで、「ミステイク」という判断が多かった戦争だった。

最もミステイクが多かったのは、06年3、4月で、57%。最も正当化していたのは戦争開始当初の03年3月で23%。

ちなみにアフガニスタンでは、ミステイクが最も多かったときでさえ25%、少ないのは6%。ユーゴは大体42%前後。湾岸戦争は、30から10%、朝鮮戦争は、30から50%である。

ベトナムは、開戦当初こそ、24%だったが、68年から50%をこえ、最終的には71%がミステイクと判断した。

しかしアメリカはヘブライズムで保守、とすると、最終的には「まあこんなもんだろう」ということになろう。ちなみに朝鮮戦争の2000年の時点での判断は、ミステイクだったが、34%に下がっていた。

追伸1:罪重いが生きたい 山口母子殺害の元少年被告 (共同通信) - goo ニュース 

遺された夫も仰っていたが、なんで最高裁は死刑にしなかったんだろう。どこかにも書いたが、殺人罪はひとからチャンスを奪うところが一番の問題。社会の基盤は、自分の自由を、他人の自由を認める程度において主張しうるところにあると思う。

追伸2:ブラームス交響曲1番対決
①カラヤン(BPO) ②フルヴェン(52) ③フルヴェン(52) ④ミュンシュ ⑤ベイヌム(RCO)

追伸3:TEC(The Episcopal Church)のPresiding Bishopに初の女性がなった(NY TimesWashingtonpost)。

中国経済

2006-06-18 19:25:10 | 時事
つい北朝鮮の動向が気になって、昨日書きそびれた(イイワケ)。ここのところ興味深いニュースが目白押しで、それぞれ記事に目を通すのに時間がかかるうちにまた面白そうな記事が現われる。しかも仕事の方がもうひとやま迎えるとあって、時間がとれない。そうこうしているうちに「お気に入り」に追加ばかりが増え、その山をみて、ゲンナリしてしまって、湯斗に逃げて、さっき帰ってきたとこ。

というわけで、最近触れていない中国関連にいってみよう。

ひとつめは、中国が投資に締め付けを始めたという記事(Washingtonpost(15日))。とにかく投資が先行して過剰になり、品物が余って処分までしているというのに、投資が止まらないらしい。

同記事によると、今年に入って投資額は2240億ドルで、中央銀行が一年で達成すべき目標額の85%である。5月だけをみても、260億ドルオーバーで、昨年のほぼ2倍らしい。貿易黒字も5月だけで、130億ドルとのこと。このままでは当然アメリカから更なる人民元切り上げ要求を食らう。しかし中国全体は、そのペースについていかれない。中国は、主たる投資は銀行が行うので、このたび銀行からの出資制限し、出資額の多い分野(自動車産業など)が制限されることになった。

更に翌日のWashingtonpost(16日)にも中国経済の問題点が描かれている。とにかく外国文化を受け容れるだけで自国のものがない。上記記事にもあったが、いずれ中国は安い商品作りだけでやっていかれなくなり、付加価値の高い「デザイン」や「知識」といった知的な商品が必要になるが、なかなかそれが生まれないのが悩みだという。

その原因として同記事にあげられているのが、共産党時代の教育の画一性。みな同じであることに安心を感じるように教えられてきたという。そのためには国をあげて将来に向けて準備が必要で、調査や研究開発にお金を投じる必要があるということになる。現在そうした費用は、GDPの1.1%程度で、日本の3.2、アメリカの2.6%と比較して少ない(日本ではその効果が出ているのかどうかはなはだ疑問だが)。

お次は、14日のBostonglobe。地球の温暖化問題で、最近中国がその排出量でアメリカを超え、2025年までには倍になりそうなわけだが、中国がそうだからといういい訳をしていたのでは、今世紀の真ん中辺りには、Katrina 規模の災害がありそう、とのこと。

このレポートは、the Oxford Research Group of Englandによるもので、全世界の4%に過ぎないアメリカが排出量は20%というのでは全世界への責任が果たせないと述べ、ここ10~15年の間に真剣な取り組みを講じないと、かなり深刻な状況は避けられないとのことだった。いずれにせよ、人間各自が自分の利益を求めて動いていけば自然な淘汰があるという考え方に一石を投じてる記事(左系だから当然だが)。

<その他>
NY Times の北京支局の記者が中国の国家的情報を漏洩したとして逮捕された事件の続報(Washingtonpost)。2004年から、Zhao Yan(44歳)がもうすでに22ヶ月間牢獄のなかにいて、漏洩のほかに、いわれのない事件をでっちあげて告訴され、3月証拠不十分ということになっていたはずだが、また、検察側が証拠集めをして先月再び審議が始まり、今度は裁判所が許可したらしい。

NY Timesは、当然のことながら、中国のジャーナリストたちに対する見せしめだとして中国当局を非難している。確か昨日か一昨日、裁判が行われたはず。

追伸1:北朝鮮のミサイル自制を促す日米の連携(Washingtonpost)

追伸2:名人戦で谷川さん負けちゃった(日本将棋連盟)。

追伸3:Wikepediaが誰もがEditできる方針を改変、専門家がそれなりに入る(NY Times)。

追伸4:1948年の今日、国連で人権が採択された(NY Times)。

追伸5:日本がアメリカが要求しているにも関わらず、イランへの制裁を発動しないことに苛立ち(Washingtonpost)。

追伸6:中国の会社のCEOにはChristiansが多い(Townhall)。典型的なパターンがあって、仕事で成功しても金だけでは満足できず、そうすると奥さんがキリスト教徒になって、自分も行ってみて、Christiansになるという。アメリカ留学中、便宜上クリスチャンになったという中国人に結構会ったけど・・・。

対岸の火事2

2006-06-15 07:54:49 | 時事
対岸の火事続報。

1) Zarkawiの最後の様子は、WSP.

2) Iraqでは、Terroristを被告にした裁判がさかんだが、当然のことながら弁護士自身にまで危険が及ぶ。そんなレポートが、WSP.

3) HamasからIsraelへまた一発(NYT)

4) アメリカに暮らすイスラム教徒が、現代の生活に適応させるためにそれなりにイスラム教で決められているルールを破った話(NYT)

5) Zarkawiにかわる新しいリーダー(NYT) ()

6) アメリカのBostonに逃げてきた「正しい」イスラム教をやろうとしているイスラム教徒が、アメリカでも身の危険を感じている話(BostonGlobe)

おっと、行かなきゃ。

Katrina 26

2006-06-14 23:15:42 | 時事
Katrina 関連記事。

1) Katrina の規模、また下方修正(Washingtonpost)!
以前は、Category 3と紹介したがによると、先週のthe U.S. Army Corps of Engineersによる発表によると、Category 2だったらしい。これまでの同Corpsの主張は、堤防の耐久力がCategory3を想定してつくられていたから決壊した(つまり責任は政府)ということだったが、今回の発表で、同Corpsが設計ミスを認めた。土壌がどんどん沈んでいくことを考慮に入れなかったため、というわけで、こうしたミスが指摘されていたにもかかわらず、結局放置して、あの大災害になった。こうした発覚が、第三者による検閲を組み入れる方向に向かうのかと思いきや、そうならないところが人間社会。同記事によると、何千億ドルも費やされるのに、議会では全くの逆方向に向かっているという。

2) お祭り準備(NY Times )
Katrinaで被害を受けたBilxiで毎年恒例のSummer Fairの準備が進んでいる。カジノがなくなった街にまた・・・というお話。

3) New Orleans の治安(NY Times)
復興するにつれて、Katrina以前のように再び治安が悪化したNew Orleans。しかも警察が1700人から1400人に減り、経験者もいなくなって、武装力もいまだ整わず、予算も少なくて、大変という話。だが、数字で見る限りでは、Katrina以前よりはいいらしい。毎年250から300件の殺人事件があったが、今年はこれまでに45(人口が半分ということを考えても少しは下回っている)。

4) トラウマ(Washingtonpost)
Louisiana State Universityの調査チーム結果によると、Katrina被害にあった子供たちに何らかの影響が出ている。雨に対する恐怖や、鬱傾向などがあげられる。

5) 詐欺(Washingtonpost)
これまで政府は、Katrina被害対策支援に少なくとも14億ドルがだましとられていたことがわかった。つまり被害を装って、仮申請したり、弁護士も活躍しているらしい。この記事の最後に、FEMAをだますのがどれだけ簡単かを示そう、といって、13の異なるSocial Security Numberを使い、13万9千ドルを受け取った男の例をあげていたが、これって、FEMAより、その男を責めるべきでは?

追伸1:知り合いのオーストラリア人が、しばらく日本ではアメリカ人として振舞おうといっていた。ワールドカップで負けたから。

追伸2:明日から森内現名人対挑戦者谷川浩二戦第6局が始まる。ひいきの谷川が現在2勝3敗で、是非とももぎとってもらいたいところ。ここまでの谷川と森内の対戦成績は、24勝23敗で谷川リードだが、もちろんここ最近は森内に分があるはず。しかし「光速の寄せ」をみたい。

本能寺

2006-06-11 23:47:42 | 歴史
『功名が辻』をみた。今日は、日本史上最大の説明がつけられない事件のひとつ、信長が本能寺で死ぬシーン。

信長は、現代からみれば、形骸化した中世の規範を破壊した、新しい時代に移行するうえで欠くべからざる存在にみえるが、当時の、しかも秀吉の部下山内一豊ら一般の民衆からみたら、狂気じみたリーダーで、下克上の世のなかであれだけの組織を統率した信長の帝王学の苦悩などはわかろうはずもなかろう。

1度そういう視点で信長の小説を書いてみたいと思ったことがある。

信長の家系は3代前が確か神主かなんかでその前は百姓だったと司馬さんが書いていた。とにかく下克上で成り上がってきたわけだが、特に親父信秀がスゴイ。信秀を気に入って慕ってくれた人間の家に泊めてもらったその夜、その人間を殺して、その家を乗っ取った。

そんな奴を自分のリーダーに頂くとしたら、単に猛禽のような信秀が恐ろしいからというだけだろう。そしてその残虐性というかカリスマ性が乱世を生き抜くためにはそれなりに必要だと思えばこそ、部下でいた連中は多かったにちがいない。

したがって信秀が死んでその跡目を息子という理由で信長が継ぐとなったら、そのまま部下に残るかどうかは一考する。信秀がやったように、こちらから信長を殺して逆に乗っ取るという選択肢も当然ある。

信秀は、当然自分だけでは日本統一できるとは思っていないから、2代目である信長
に平手政秀をつけて帝王学を叩き込ませたろう。信長の「うつけ」は、そのための方便で、もともとは信秀の案ではなかったか?

取り敢えず戦国を生き抜くには本当についてくる連中とタッグを組まなければならない。いつ寝首をかかれるかわからないのであれば他国との臨戦どころではない。

案の定、信秀存命中まで対今川の先鋒だった勇将が今川に寝返る。それをみて信長を見限った連中もたくさんいたろう。しかし信長としたらそうした再編成が必要だと思っていたにちがいない。信秀のまわりにいたのは、信秀の威に服す連中であって、自分の将来性を買っていたわけではなかったからだ。

人の心の底は見えない。ハムレットみたいに、狂人を装うことが次代を生きる帝王になるために必要なカモフラージュだった。

それから帝王学のイロハとして、誰よりも臆病でなければならない。リーダーたるもの、油断が一番まずい。だからといってそうした細心の注意を部下にみせてはならない。信長は、いつも隣国の大名に怯えつつ、一方部下にはああしたリーダーを演じた。

だから忍びは絶対必要だったろう。

最終的に信長のもとには野戦指揮官が5名いた。柴田、丹羽、滝川、秀吉、明智である。信長の尾張がまだ弱小の頃は、このうち、滝川が甲賀者だから、彼をつかって探索していたのではなかろうか。

彼の二重生活は興味がつきない。

そして道三に認められ、今川義元を討ったあとは、今度は、部下に対しては恐怖政治を敷きつつ実力主義なんていう選択も面白い。義昭がダメとわかったら、朝廷をつかったり、陶芸といった当時の風流を利用するなんて芸当もまわりをよくみていた証拠だろう。

もちろんこれは仮説だが、実は怯えながら帝王を演じ続ける苦悩を中心にした信長を描いてみたいとずっと思っていた。

そして明智謀反は、信長の誤算だったろう。明智を見落としたのか、秀吉を見誤ったのかはわからないが、とにかく、当事者たちにさえ、不明なスレチガイが本能寺を「変」にしたのでは…?

さて舘信長よかった。和久井濃姫の殺陣はやや臭かったが、坂東明智もよかった。

追伸:手から「気」が出るようになった。先日「気の持ちよう」で書いた、気(気功)の先生に、僕はきっと気が出るようになるからと帰り間際にそっとトレーニング方法を教わってイメージトレーニングしていたら、出始めた。今まで4人に試して3人に成功。商売がえだな、こりゃ。

対岸の火事

2006-06-10 23:58:48 | 時事
8日6時15分(現地時間)、Bahgdadの北にある、Baqubahの東、Diyalaで、Abu Musab al-Zarqawi(39歳)が殺された。F16の爆撃2発(ピンポイント誘導ミサイル)が使われたとみられる(Aljazeeraのレポートはこちら)。

Aljazeeraによると、Zarqawiは、1966年Jordan生まれで、高校を中退し、地元では三流の犯罪者でしかなかったが(3回死刑判決)、90年代後半に刑務所のなかでイスラム原理主義に傾倒し、恩赦で刑務所を出ると、99年にAfganistanに行って、Bin Ladenと会い、米政府によると、Taliban政権崩壊とともにIranからIraqに渡ったらしい。

2003年には、Jihad をするグループのリーダーになり、04年には、Bin Ladenに忠誠を尽くすそのグループを、Al-Quaidaと改名し、アメリカがIraqを占領してからは、数々の悪名高いTerrorを決行(2005年1月Hillaで125名の死傷者)。更に、Iraq国外でもテロ活動をするようになり(アンマン、ヨルダン、モロッコ、イスラエルなど)、米政府からBin Ladin と並ぶ2500万ドルの報奨金がかけられていた。Bush大統領も、スピーチで、Hussein元大統領の捕縛以来の功績と述べた。

ただしこうしたZarqawi像は、メディアやアメリカによって誇張されたもので、Washingtonpostのこの記事によると、その報奨金は減額されていたとある(米政府否定)。同記事によると、9/11のテロとIraqを関連付けるためだろうとのことだが、Bostonglobeでも、2003年はZalqawiのグループの活動は目覚しかったが、その後、いろいろなグループが多様に活動するようになったのに、ほとんど身元がつかめなかったため、Zarqawiにスポットライトが依然として当てられたという見解を紹介している。

追跡の模様は、Washingtonpostのこちらに詳しい。数年前から、特殊部隊 Taskwork Force 77 がZarkawiを追跡してきたが、彼の新しい"spiritual adviser," Sheik Abdel Rahmanをずっと監視し、彼と一緒にいるときに爆撃した。

Aljageeraのこちらの記事によると、Zalqawiの身内は、亡骸を「殉教者」としてヨルダンに、と訴えているが、Jordan政府が許可しないだろうとの見通しらしい(Jordan政府は、2001年前後に、アメリカ人およびイスラエル人に対するテロ攻撃のためZarqawiを再度指名手配していた)。

個人的には、中東問題はなんとなく「対岸の火事」の感がぬぐえない。香田さんの問題もあったのに。。。

追伸:Beethoven Piano Sonata 32番対決結果
①グールド ②長岡純子 ③バックハウス


Katrina 25

2006-06-08 00:04:52 | 時事
Washingtonpostによると、今日発表の国勢調査管理局がKatrina以降の被害状況を端的に示す数字を発表した。New OrleansとGulf Coastから、40万人以上がいなくなり、人種別人口の分布が変わったらしい。

Katrina以前は、白人が54%を占めていたが、New Orleansから37万8千人がいなくなった現在は、総人口の68%が白人である(アフリカ系アメリカ人は、36%から21%に減少)。この数字は、前回触れた市長選の得票結果分析ほかいろいろな事柄を再考させるものだが、とにかく現実を表した唯一の数字であり、これまでの数字はすべて推測のものだったという。

一方MississippiのBiloxiでは、4万1千人がいなくなり、こちらは逆に白人がかなり減ったらしい。また、ヒスパニックではない黒人の総人口に占める割合が、17%から27%に増えている。

しかしこの数字に完全に依拠することも出来ない。

この数字は1月末のものだからである。

したがってこの数字をもとにまた推測しなければならないわけだが、それによると、New Orleansの人口は、1月は15万6千人だったが、5月の時点では、19万2千人に増えていたということになるらしい。

いずれにしろ未知なるものに満ち満ちてるというわけだが、そんななかでも相変わらずなのがNagin新市長だというのがWashingtonpostのこの記事。もともと彼が人気があったのは、楽観的だから、と揶揄していた。

追伸:Harvard大学で、幹細胞のクローン研究が始まった。Bostonglobeでは、異例の4面を割いて報告。

アメリカ保守9

2006-06-07 22:52:21 | アメリカ
仲正昌樹さんが、ポストモダンの影響で、右翼と左翼の対決は、右翼に軍配があがり、その結果、左翼にはマルクス主義者(構造主義者?)ではなく、ポストモダニストがなったという見解には僕自身そのとおりだと思う。そんな構図が、アメリカにもみられる。先日のBenedict 16世の先日のアウシュビッツでの言葉に対する、Townhall(保守)とBostonGlobe(左)それぞれの見解がそれ。

ならべてみましょう。

Townhallで記事を書いていたJeff Jacoby は、BostonGlobeのコメンテーターでもあり、ほぼ同じ内容(タイトルはThe Silence of God で同じ)で論説を発表したが、次の部分だけは、Townhallの記事にしか載っていない。Benedict16世の「あのとき神は何をしていたのか?」の問いに答えた部分である。

「法王はきちんといわなかったが、回答は、神が残虐性や暴力をやめさせようと介入する世界は、自由のない世界ってことになる。自由のない生活なんて意味はない。神は人間に善悪の判断をする力は与えているんだ。隣人を助けるやつもいれば、傷つけることを選ぶ奴もいる。ナチにもユダヤ人をガス室へぶち込むやつもいれば、命の危険をおかしてまでユダヤ人をかくまったやつもいたんだ。アウシュビッツは、神の失敗じゃない。神があれを創ったんじゃない。それを建てたやつを自由に選択できるものから、操り人形に変えることでしか、ナチの犯罪をとめられなかったんだろう。ホロコーストのときも強制収容所でも9月11日のときもボスニアでも、失敗したのは神じゃない。人類が野蛮なことをほかの人類にするときに失敗するのは神じゃない。アウシュビッツは、「汝殺すなかれ」とか「隣人を愛せよ」という神がが黙っているときに起こることではない。人間が耳を傾けないときに起こることだ。」(意訳、途中略あり)

続いて、BostonGlobe

「もしあのホロコーストが一部の犯罪者によるもので、西洋文明の他者への態度と深層部分でも全くつながりがないものなら(主としてキリスト教徒のユダヤ人に対する軽蔑だが)、これから起こる犯罪の源泉が保全されたままということになる。反ユダヤ意識の大元にあるものが、また出てくる可能性は十二分にある。そうならないようにするためにも、そうしたユダヤへの憎悪を神聖とするキリスト教教義は、改訂され続けなければダメだ。教会は、ユダヤ教がきちんと存在することを支持しつづけなくてはならないし、キリスト教徒は、自分たちの勝利主義 triumphalism がかつてどんなことになったかを思い出し続けなければならない。なぜなら宗教的な勝利主義は、依然として未来を脅かすからである。ローマ法王Benedict16世は、前法王たちと同じように、キリスト教史における最も貴重な転換を管理する人間である。その転換は、まだ火をつけたばかりのキャンドルみたいで、消される可能性もある」(もちろん意訳)

さて、1929年の今日は、Vatican が独立国になった日(NY Times)。このときPope は、Pius 11世(在位1922-39)だったが、このPiusと名のつくローマ法王(教皇)は結構思いきりのいいことをしている。例えば5世(在位1566-72)は、Elizabeth 1世女王を破門にしトルコ軍を破って、聖人になっている。はっきりいって右。

一方Benedictは、ちょっと調べただけでも、利用されたり、一部の国にしか認められなかったり、自分の地位を金で売ってまた買ったりしたのもいる、ポストモダンの典型かも。