イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

牧羊犬の活躍で、ヒツジの群れの大移動(イーデル続き)

2018年06月06日 09時00分00秒 | ピーク・ディストリクト

昨日の続きです。
ピークディストリクトのイーデル Edale で子ヒツジ見物の話題です。

昨日の写真をもう一度。

このー本道は、マンチェスター とシェフィールドの二大都市を結ぶ鉄道路線、ホープ・ヴァレー・ライン Hope Vally Line の上をまたいで続きます。

 線路を渡って少しあるくと交通量の多い道路に出ます。

道路を右に曲がって牧草地沿いに3分ほど歩くと右手に牧草地の入り口があります。

歩行者の通行を許可しているパブリック・フットパス public footpath の表示と、「スタイル stile」があります。

ストックポート日報のイギリスの田舎を歩く記事に何度も登場するスタイル。
直立歩行の人間は するりと互い違いに並んで立つ石板のあいだを縫うようにスルッと抜けられますが、四つ脚の動物は身体をぽきんと 折らなければ無理そうです。

放牧動物が出られないようにする仕掛けです。

英和辞書に載ったスタイルの和訳は「踏み越し段」。たしかに塀に取り付けられた、段違いのステップ式もありますが 段のない原始的な このタイプのもの、スイングドア式のもの、そのほかいろいろなタイプがあるのです。
(不適当な和訳です)

夫はおなかが出ているのですが 脚が長いので難なく通過。私は夫より背が低いのでちょっと難儀しました。

先ほど上を渡った同じ線路がむこうに見えています。

 

こわがりの、子連れのヒツジたちがいっぱいにが散らばる放牧場を横切ります。








ハイキングの人々に開放している、パブリック・フットパス  多くは 私有の農地を通ります。
所有者の厚意で解放されていることを忘れずに マナーを守って通り抜けなければなりません。

ー番大事なことは、すでにつけてある道から決して外れないこと。


犬は必ずつなぐこと。たとえ 家畜を襲ったりしない しつけのいい犬でも、放牧地を横切る時は(たとえ、動物が放牧されていなくとも)つなぐことが法律で義務付けられています。

動物をからかったり、食べ物をやったり、たばこの吸い殻を捨てたりしてはいけないのは言うまでもありません。

先ほど上を渡った線路にまた戻ってきました。


今度は下をくぐります。

その時、放牧地の下のほうで動きがありました。


農家の人が、牧羊犬の助けを借りてヒツジたちを集めているようです。
牧羊犬がヒツジの群れをコントロールする場面を目の前で見たのは初めてです。

黒白のボーダーコリーが左はしに小さく見えています。


吠えたりすることなく バラけたヒツジのまわりを回り込んで、てばやく ひとかたまりにまとめ、幅の狭い線路の下をほぐすように通過させ....


線路の向こう側に移動させました。あっという間の出来事です。おみごと!










ヒツジたちは私たちのハイキングの出発点ちかくの、見晴らしの良い丘の上の放牧場まで追いやられたようです。

(昨日のストックポート日報を見てください。一番下にリンクを貼りました。以前のイーデルの記事のリンクが記事中に添付されています)

 別の農地に出ます。







後ろでどさっと音がするので振り返ったら、パラグライダーが着陸したところでした。


この茂みを抜けて谷底の小川をわたったら....


出発地点の手前、村の中心の教会の向かいに出ます。

道を挟んで教会と向かい合う墓地のスタイルが興味深く写真を撮りました。


墓地にあった、教会の古いフォント(洗礼盤)にお花が植えられています。


昼食を取った後でクルマを停めさせてもらった駅のそばのパブ、ランブラー・イン Rambler Inn に戻ってエールとコーラでー休みしました。





昨日の記事のリンクです☟

ピークディストリクトの小さな町、イーデル、ハイキングシーズンの前静かな散歩道で子ヒツジ見物(また?)

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5 コメント

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ヒツジの習性 (江里@箱根からお帰りですか)
2018-06-08 04:27:48
ヒツジは没個性、集団に紛れて個性を消す、個体のないものの象徴なのです。いい意味(?)では羊飼い(キリスト)に導かれるキリスト教徒。やっぱり主体性のないものの意味ですね。単調な動きをずっと見せつけられると眠気を催すでしょ?同じにしか見えないヒツジが次々現れて姿を消すところを想像してると眠くなるという仕掛けなのです。子供の頃ふわふわだから見てると心が安らぐみたいな解説を聞いた覚えがあるけど、そういう解釈もありかもしれませんが、正解は象徴学に起因しているのです。

箱根でのんびりあるいは英気を養えましたか。
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やっぱり穏やかな気になりますねぇ (八幡@羊はモコモコ)
2018-06-07 19:30:54
羊はやっぱり穏やかな気になりますねぇ。
モコモコなのもありますが、広い牧草地をのんびりしているせいもあるかもしれません。

100匹まで数えていませんが、眠くなってきました。
返信する
付け足し (江里)
2018-06-06 18:54:05
以前 「海外在住の方にオススメのビジネス」といった広告を見つけてクリックして見たことがあります。日本から個人旅行されるお客様のご案内業務の登録制度らしくちょっと興味持って読んでみました。ツアーではなく自分なりのプランを立てた観光客のサポートらしいのですが本人たちの行き先希望はやっぱり全てツアーでカバーされてるところばかり。わたしのおすすめのエリアはお呼びじゃない。住んでる地域が不適格だし事務的責任も重くわたしの手に負える仕事ではなかったのです。
イギリスに来るつもりの人は「現地に住んでる人、 住んだことのある人」の意見を本当に聞きませんよね!遠く 費用もかかるので定評のある情報を頼りにするのは理解できますが。
Chunさんのコメント読んで日本人に絶対ウケる「ピークディストリクトご案内専門」ビジネスでも始めようか、と一瞬思いました!!
ストックポートはちょっと遠いです。イーデルまで40分。ライムパークは20分、無理ではないのですが。
距離の問題より、需要が少なく営業上 困難でしょう…
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ああ またこんな話聞いちゃった (江里)
2018-06-06 18:36:12
今はChunさんがいらした頃よりコンビニが増えてるはずです。特にお年寄りや学生が多い地域には必ずあります。改札を新設する駅も激増。自動化も進んでいます。
あー、日本でイギリスに関する説明会やるとやっぱりこういうこと言う人いるんですよね!しかも領事館が!?
イギリスに滞在した数日間寒かったから「イギリスは寒い」と言って回る人 や 留学中 寮の食事や料理下手な滞在家庭のランドレディのつくったものばっかり食べてて「やっぱりイギリスの料理はまずかった」と帰国後 言って回る人も。
イギリスは緯度が高く冬が長いけど日本ほど寒さが厳しくないこと、冬以外晴天が多いこと、おいしい料理がいっぱいあることなど、Chun さんならご存知ですよね。
困ったなー。
知らない人に「ストックポート日報」をオススメしてくださーい😉
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ああ、行きたいなぁ (Chun)
2018-06-06 09:34:39
懐かしい風景。また行きたいなぁ。
日本はいよいよ梅雨入りです。

次女が夏休みにリーズ大学に見学に行くので(留学体験ツアー。自治体がやっているので格安!)説明会に行きました。イギリスの食事は期待しないでください、だの、こんな晴天はありません、だの、イギリスにコンビニはありません、だの、なんだかなーという説明ばかりでした(苦笑)。

一度、一日領事館の時に行きました。
日本人の学生も多そうですね。

夏にイギリス旅行に行く友人に、ピークディストリクトを勧め、友人も乗り気だったのですが、ロンドンからのツアーがなく、マンチェスター発ばかり。英語に自信もないから、と見送りだそうです。残念。
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