郷土の偉人、リチャード・コブデンの銅像のある、コブデン・スクエア Cobden Square に面したカフェです。
その名も、カフェ・スクエア Cafe Square。
昨日通りかかったら、窓に乱暴な手書きのお知らせが全部で2枚貼ってありました。
「私たちは最近高い代償を払い、大切なことを学びました。現在はもう貴重品や現金を店内に置いていくことはありません(意訳)」
何のことかおわかりでしょうか。
イギリス人にはすぐわかります。
最近、店内に残していった売上金だか、仕払いのためにとってあったお金だか、とにかく現金を盗まれた(高い代償を払った)のです。
(それに懲りて⁼レッスンを学んで)もう現金や貴重品を(閉店後)置いていくことはありません。〈だから泥棒に入っても無駄ですよ!〉
という「ドロボウよけ」のお知らせなのです。
普通、イギリスの商店や飲食店で閉店後現金を置いていくなんてことはあり得ないのですが...
営業中でもレジの金額が一定以上たまればマネージャーやお金の管理をする責任者がおつりの分だけを残して金庫に移したり、銀行にもっていったりするシステムのところも多いのです。
最近はキャッシュレス化がとても進み、レジの中に入っている現金がそもそも減っているはずなのですが。
まあ、とにかく何かの事情で置いてあった金品を盗まれてしまったカフェ・スクエアにとって味をしめた泥棒にまた戻ってこられて窓や戸締りしたドアを壊されてはたまったものではありません。
「ないよ」と念押ししているわけなのです。
「夜間現金を置いていくことはありません」と書いてあるとなりに貼られた市松模様のボーダーのある市販のスティッカーは、「警察からのお知らせ」を模しています。
警察が発行したものではありません。
イギリス警察のシンボルである市松模様には犯罪者をビビらせる効果があるのかもしれません。
客商売で、イメージも売り物のカフェの正面窓にマスキングテープで貼った殴り書きのギスギスしたお知らせ文、どうなんでしょうか。
ちなみに、このスクエアと、カフェの後ろから始まる急な坂のてっぺんあたり(市庁舎があります)までの地下には戦争中、ドイツ軍の空襲爆撃の際に市民を避難させるために市が設置した広大な防空壕のトンネルが網の目のようにめぐらされています。
前回のストックポート日報にのせた長い観光案内記事をお読みください。
いじられ銅像コブデンとコブデン・スクエアについて書いた以前の記事のリンクです☟
郷土の誇り、地元選出の国会議員、地元での尊敬の念はいまひとつか?若者に親しまれる堂々たる銅像