バース Bath、今日で7回目です。
バースといえば、古い町並み。
18世紀に、鉱泉の湧くイギリス有数の保養地として栄えました。
今も残る整然とした都市計画は、その当時整ったものです。
18世紀イギリス建築様式を代表する、ジョージアン様式の、連続住宅がとてもたくさん残っています。
その代表は、ロイヤル・クレセント Royal Crescent。
ロイヤル・クレセントについて書いた7月22日の記事のリンクを貼りました。 ↓
知られざる、三日月の裏側写真!ジョージア様式の住宅の最高傑作、ロイヤル・クレセント バース 5
バースの観光名物、熱気球から撮ったらしい、空撮写真、観光ウェッブサイトから勝手に借りました。
上の方に見える、ロイヤル・クレセントに続く、円形をかたちづくる建築物群は、ザ・サーカス The Circus 。
こんな建物が、三つ等間隔で並んで、正円をかたちづくっています。
バウムクーヘンを3等分に切って、切り口からさらに薄く削いで取り除いた状態にたとえていいのでは?
第一級保存指定建築、1768年完成です。
バースのジョージアン様式の都市計画の起点となったプロジェクトだそうです。
設計者のジョン・ウッド〈父〉John Wood the Elder は、ストーンヘンジをイメージして!設計したそうです。直径が同じ!
どの道からはいっても、目の前に反対側の建物のちょうど真ん中が来るように円を3分割した均整な設計なんですが、まんなかの丸い庭園のポプラの木3本がじゃまですね。
まんなかには、もともと湧水が溜まる給水設備があったそうですが、1800年に取り壊され、ポプラが植樹されました。
元気に立派に育っています。
いろいろな、古代ギリシャ様式と、当時流行のパラディアン様式が、イギリス人が「すごい、リッパ!」と思うような絶妙なバランスでまぜこんである建物正面。
よく見たら、なんだかゴテゴテしていますね。
ドングリのフィニアル(突起飾り)がかわいい。
フリーズには525もの、産業や学問、芸術を表す寓意がずらああっと彫り付けてあります。
お金を数えるサル?
もしかしたら、お金を捨てるサルかもしれません。
バームクーヘンの、切り口部分。
窓がふさがれている…というより、どうやら もともと窓を作るつもりもないのに「窓枠まがい」を設置したみたいです。
「窓枠まがい」の中の石材は主要な建材と同じ!
ふさがれたわけではないようです。この件に関しては、日を追ってまたいずれ・・・
ジョン・ウッド〈父〉が建築開始直後に亡くなったあとはジョン・ウッド〈息子〉 John Wood the Younger が父の設計を引き継いで、サーカスを完成させました。
サーカスから延びる道のひとつの先にある、ロイヤル・クレセントの設計を手掛けたのも〈息子〉です。
サーカスを出たところ。
ロイヤル・クレセントの下の公園脇に、町の中心に通じる、細い砂利道があります。
一部、サーカスの裏庭の外側に沿っていました。
目立たずひっそり一般公開している、ジョージアン様式の庭園 the Georgian Garden がありました。
入場無料、管理する人もいない戸が開きっぱなしの公開庭園。
静かな裏道ですが、ロイヤル・クレセントに向かう観光客がけっこう通ります。
だれも小規模な公開庭園の入り口に気が付きません。
19世紀の初めに芝刈り機が発明されるまで、中流家庭の庭はみんな、砂利を敷き詰め、刈り込んだボクサス・ツリーをちょんちょん、と配置したセミフォーマルな無機質なデザインだったようです。
右側の、このピンクの花は雑草だと思います!
当時の庭を再現するために、ハニーサックルや、ジェラニウム、バラ各種もすべて、当時栽培されていた品種が注意深く選んである、ということです。
色とりどりのイギリス固有の花が雑然と咲き乱れる コテージ・ガーデン cottage garden(日本ではイングリッシュガーデンといいますね)の魅力が都市の住人に紹介されるのは、まだまだ先、19世紀の終わりごろです。
バースは坂の町。
坂の途中に並ぶ、ジョージアン様式の連続住宅の段違いの処理も興味深いです。
すべて、一般の人が住む住宅です。
多くは、多数のフラットに分割されて、多世帯住宅に改装されているようです。
サーカスやロイヤル・クレセント、サーカスに通じる通りに残る、ウッド父子の傑作住宅群と違って、必ずしも整然と統一感をもって建てられた、あるいは保存されたというものばかりではないようです。
建ってから長年のうちに少しずつ、住みやすいように住人が手を加えていったところもあるはずです。
それもまた、人が住む建物を見る味わいのひとつですよね。
世界遺産に指定後は、建物の外観を変えることは基本的に許されていないようです。
坂のてっぺん近くの絶景タウンハウス。
ジョージアン様式のタウンハウスには、湾曲している「クレセント」型が多い。
ホーバーン・ミュージアムから、プルトニー橋の方角を見たところ
ジョージアン様式の連続住宅の特徴の一つ「半地下」
半地下といっても、完全に地下ですよね。道路からぐっと下がった掘り抜きの地下です。
特にこの写真を撮った、ホーバーン・ミュージアム前の通りの高級そうな通りの建物の地下は、一階とは別の世帯になっていて、下に降りる階段(古い)と玄関が取り付けられている物件が多かったです。
様式ごちゃごちゃの味のある街並みの写真も撮りました。
次回にお見せします。
↓↓↓画像を応援クリックしてください。はい、ありがとう。
バースといえば、古い町並み。
18世紀に、鉱泉の湧くイギリス有数の保養地として栄えました。
今も残る整然とした都市計画は、その当時整ったものです。
18世紀イギリス建築様式を代表する、ジョージアン様式の、連続住宅がとてもたくさん残っています。
その代表は、ロイヤル・クレセント Royal Crescent。
ロイヤル・クレセントについて書いた7月22日の記事のリンクを貼りました。 ↓
知られざる、三日月の裏側写真!ジョージア様式の住宅の最高傑作、ロイヤル・クレセント バース 5
バースの観光名物、熱気球から撮ったらしい、空撮写真、観光ウェッブサイトから勝手に借りました。
上の方に見える、ロイヤル・クレセントに続く、円形をかたちづくる建築物群は、ザ・サーカス The Circus 。
こんな建物が、三つ等間隔で並んで、正円をかたちづくっています。
バウムクーヘンを3等分に切って、切り口からさらに薄く削いで取り除いた状態にたとえていいのでは?
第一級保存指定建築、1768年完成です。
バースのジョージアン様式の都市計画の起点となったプロジェクトだそうです。
設計者のジョン・ウッド〈父〉John Wood the Elder は、ストーンヘンジをイメージして!設計したそうです。直径が同じ!
どの道からはいっても、目の前に反対側の建物のちょうど真ん中が来るように円を3分割した均整な設計なんですが、まんなかの丸い庭園のポプラの木3本がじゃまですね。
まんなかには、もともと湧水が溜まる給水設備があったそうですが、1800年に取り壊され、ポプラが植樹されました。
元気に立派に育っています。
いろいろな、古代ギリシャ様式と、当時流行のパラディアン様式が、イギリス人が「すごい、リッパ!」と思うような絶妙なバランスでまぜこんである建物正面。
よく見たら、なんだかゴテゴテしていますね。
ドングリのフィニアル(突起飾り)がかわいい。
フリーズには525もの、産業や学問、芸術を表す寓意がずらああっと彫り付けてあります。
お金を数えるサル?
もしかしたら、お金を捨てるサルかもしれません。
バームクーヘンの、切り口部分。
窓がふさがれている…というより、どうやら もともと窓を作るつもりもないのに「窓枠まがい」を設置したみたいです。
「窓枠まがい」の中の石材は主要な建材と同じ!
ふさがれたわけではないようです。この件に関しては、日を追ってまたいずれ・・・
ジョン・ウッド〈父〉が建築開始直後に亡くなったあとはジョン・ウッド〈息子〉 John Wood the Younger が父の設計を引き継いで、サーカスを完成させました。
サーカスから延びる道のひとつの先にある、ロイヤル・クレセントの設計を手掛けたのも〈息子〉です。
サーカスを出たところ。
ロイヤル・クレセントの下の公園脇に、町の中心に通じる、細い砂利道があります。
一部、サーカスの裏庭の外側に沿っていました。
目立たずひっそり一般公開している、ジョージアン様式の庭園 the Georgian Garden がありました。
入場無料、管理する人もいない戸が開きっぱなしの公開庭園。
静かな裏道ですが、ロイヤル・クレセントに向かう観光客がけっこう通ります。
だれも小規模な公開庭園の入り口に気が付きません。
19世紀の初めに芝刈り機が発明されるまで、中流家庭の庭はみんな、砂利を敷き詰め、刈り込んだボクサス・ツリーをちょんちょん、と配置したセミフォーマルな無機質なデザインだったようです。
右側の、このピンクの花は雑草だと思います!
当時の庭を再現するために、ハニーサックルや、ジェラニウム、バラ各種もすべて、当時栽培されていた品種が注意深く選んである、ということです。
色とりどりのイギリス固有の花が雑然と咲き乱れる コテージ・ガーデン cottage garden(日本ではイングリッシュガーデンといいますね)の魅力が都市の住人に紹介されるのは、まだまだ先、19世紀の終わりごろです。
バースは坂の町。
坂の途中に並ぶ、ジョージアン様式の連続住宅の段違いの処理も興味深いです。
すべて、一般の人が住む住宅です。
多くは、多数のフラットに分割されて、多世帯住宅に改装されているようです。
サーカスやロイヤル・クレセント、サーカスに通じる通りに残る、ウッド父子の傑作住宅群と違って、必ずしも整然と統一感をもって建てられた、あるいは保存されたというものばかりではないようです。
建ってから長年のうちに少しずつ、住みやすいように住人が手を加えていったところもあるはずです。
それもまた、人が住む建物を見る味わいのひとつですよね。
世界遺産に指定後は、建物の外観を変えることは基本的に許されていないようです。
坂のてっぺん近くの絶景タウンハウス。
ジョージアン様式のタウンハウスには、湾曲している「クレセント」型が多い。
ホーバーン・ミュージアムから、プルトニー橋の方角を見たところ
ジョージアン様式の連続住宅の特徴の一つ「半地下」
半地下といっても、完全に地下ですよね。道路からぐっと下がった掘り抜きの地下です。
特にこの写真を撮った、ホーバーン・ミュージアム前の通りの高級そうな通りの建物の地下は、一階とは別の世帯になっていて、下に降りる階段(古い)と玄関が取り付けられている物件が多かったです。
様式ごちゃごちゃの味のある街並みの写真も撮りました。
次回にお見せします。
↓↓↓画像を応援クリックしてください。はい、ありがとう。