バース Bath に限らず、イギリスの古い町に行かれたことのある方は、お気づきかもしれません。
古い建築物の「ふさがれた」窓が実に多いのです。
イギリスでは昔、窓の数に応じて税金を毎年徴収されたらしいのです。
天下の悪法「窓税 Window Tax」です。
たくさんのイギリス人が知っている事実です。
帰宅してから、調べました。
1696年、国王ウィリアム三世の時代の議会で制定されたこの法律で、1851年に廃止されるまで155年間も施行され続けたそうです。
.....あれ、私が何人かのイギリス人に聞いた話と違う!
たいていの物知りのイギリス人は「ナポレオン戦争(あるいはクリミア戦争)の戦費ねん出のために窓に課税されることになったため、多くの窓がふさがれた」と思っているらしいのですが、どうやらかんちがいしているみたいですよ。
だって、多くのイギリスの古い町に残っている、「窓がふさがれたあと」のある古い建築物は 窓税が制定された1696年より後に建てられていますから。
バースでたくさん見かけた、この現象はどう説明する?
極端な例。
うちの夫は、「これらは窓税とは関係なさそうだぞ」と決めつけました。
そばによって、いくつかよく見てみましたが夫の言う通り、税金逃れのために後からふさがれたわけではなく、最初からわざわざ開いてない窓を外壁につけて、建てたみたいなのです。
たしかにプライバシーとか、壁際に家具を配置するうえで厄介だとかいろいろと大きな窓がいっぱいあったら困ることがありそうです。
でも、のっぺらぼうの外壁は見栄えがわるい(?)ので、美観を考慮してわざわざ開いてない窓「窓もどき」を配置したのだろう、ということに(勝手に)結論付けました。
でもやっぱり、ヘン....ほんとうにそうでしょうか?納得いきません。
調べて納得!
バースの「謎の窓もどき症候群」は、やっぱり その時代の「窓税逃れの好例」だそうです!
ただし、ふさいだのではなく最初から、窓の少ない建物をわざわざたてたみたいですよ。(みみっちい)
窓もどきを探せ!
もちろん、後からふさがれた窓もあるかもしれません。
( 奥に見えているのは、ホーバーン・ミュージアム The Holburn Museum )
ホーバーン・ミュージアムについて書いた記事のリンクを貼りました。↓最初に投稿した時と写真が少し変わっています。
いっぺん読んで下さった方も、ぜひ見てくださいな。
ルネッサンス風の橋のこちらとあちら側、無料で入れる美術館2軒 バース3
BTPの看板がでているこの角ビルは、紅茶の美味しかったカフェ、ボストン・ティー・パーティBoston Tea Party です。
記事のリンクを貼りました。↓
バースで朝食、紅茶がおいしい環境にやさしいカフェ・レストラン・・・バース 6 番外編
課税の対象だったのは、窓が一戸当たり10個以上ある家だけだったそうです。
窓の数が増えるたびに窓1個当たりの税率が上がっていきます。
だから本来は裕福な人々から徴税し、小さな家に住む貧しい人々には課税されない民主的な課税法...のはずだったのです。
しかし実際は、窓税のせいで都市の貧民街などの通気が悪く採光が全くない窓無しの小さな居住スペースに押し込められたたくさんの貧民が健康を害して、長いこと社会問題になっていたそうです。
多くのごうつくばり大家が窓税を払いたくないばかりに、もとからあった窓までふさいじゃったから、らしいのです。
1851年に窓税が廃止された後、窓のあるべき位置(窓もどき)の壁を抜いて後から窓を穿つのはそれほど難しそうにも思えないのですが、あまり実行されていないようですね。
これは、後からふさいだように見えます。
たしかにこのたてものは古そうでした!バースでいちばん古い家 The Oldest House in Bath のすぐそばです。
窓税制定前に建てられたのかもしれません。
バースでいちばん古い家に関しては、前回の記事を読んで下さい。リンクを下に貼りました。↓
興味深い建物が多い、やっぱりバースは古い町! バース 9
バースの代表的ジョージアン建築、サーカス The Circus の「窓もどき」も見てください。写真を増やしました。
記事のリンクを貼りました↓
250年以上前の都市計画!第一級保存指定建築に今も普通に人が住む、世界遺産都市バース・・・その7
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古い建築物の「ふさがれた」窓が実に多いのです。
イギリスでは昔、窓の数に応じて税金を毎年徴収されたらしいのです。
天下の悪法「窓税 Window Tax」です。
たくさんのイギリス人が知っている事実です。
帰宅してから、調べました。
1696年、国王ウィリアム三世の時代の議会で制定されたこの法律で、1851年に廃止されるまで155年間も施行され続けたそうです。
.....あれ、私が何人かのイギリス人に聞いた話と違う!
たいていの物知りのイギリス人は「ナポレオン戦争(あるいはクリミア戦争)の戦費ねん出のために窓に課税されることになったため、多くの窓がふさがれた」と思っているらしいのですが、どうやらかんちがいしているみたいですよ。
だって、多くのイギリスの古い町に残っている、「窓がふさがれたあと」のある古い建築物は 窓税が制定された1696年より後に建てられていますから。
バースでたくさん見かけた、この現象はどう説明する?
極端な例。
うちの夫は、「これらは窓税とは関係なさそうだぞ」と決めつけました。
そばによって、いくつかよく見てみましたが夫の言う通り、税金逃れのために後からふさがれたわけではなく、最初からわざわざ開いてない窓を外壁につけて、建てたみたいなのです。
たしかにプライバシーとか、壁際に家具を配置するうえで厄介だとかいろいろと大きな窓がいっぱいあったら困ることがありそうです。
でも、のっぺらぼうの外壁は見栄えがわるい(?)ので、美観を考慮してわざわざ開いてない窓「窓もどき」を配置したのだろう、ということに(勝手に)結論付けました。
でもやっぱり、ヘン....ほんとうにそうでしょうか?納得いきません。
調べて納得!
バースの「謎の窓もどき症候群」は、やっぱり その時代の「窓税逃れの好例」だそうです!
ただし、ふさいだのではなく最初から、窓の少ない建物をわざわざたてたみたいですよ。(みみっちい)
窓もどきを探せ!
もちろん、後からふさがれた窓もあるかもしれません。
( 奥に見えているのは、ホーバーン・ミュージアム The Holburn Museum )
ホーバーン・ミュージアムについて書いた記事のリンクを貼りました。↓最初に投稿した時と写真が少し変わっています。
いっぺん読んで下さった方も、ぜひ見てくださいな。
ルネッサンス風の橋のこちらとあちら側、無料で入れる美術館2軒 バース3
BTPの看板がでているこの角ビルは、紅茶の美味しかったカフェ、ボストン・ティー・パーティBoston Tea Party です。
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バースで朝食、紅茶がおいしい環境にやさしいカフェ・レストラン・・・バース 6 番外編
課税の対象だったのは、窓が一戸当たり10個以上ある家だけだったそうです。
窓の数が増えるたびに窓1個当たりの税率が上がっていきます。
だから本来は裕福な人々から徴税し、小さな家に住む貧しい人々には課税されない民主的な課税法...のはずだったのです。
しかし実際は、窓税のせいで都市の貧民街などの通気が悪く採光が全くない窓無しの小さな居住スペースに押し込められたたくさんの貧民が健康を害して、長いこと社会問題になっていたそうです。
多くのごうつくばり大家が窓税を払いたくないばかりに、もとからあった窓までふさいじゃったから、らしいのです。
1851年に窓税が廃止された後、窓のあるべき位置(窓もどき)の壁を抜いて後から窓を穿つのはそれほど難しそうにも思えないのですが、あまり実行されていないようですね。
これは、後からふさいだように見えます。
たしかにこのたてものは古そうでした!バースでいちばん古い家 The Oldest House in Bath のすぐそばです。
窓税制定前に建てられたのかもしれません。
バースでいちばん古い家に関しては、前回の記事を読んで下さい。リンクを下に貼りました。↓
興味深い建物が多い、やっぱりバースは古い町! バース 9
バースの代表的ジョージアン建築、サーカス The Circus の「窓もどき」も見てください。写真を増やしました。
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250年以上前の都市計画!第一級保存指定建築に今も普通に人が住む、世界遺産都市バース・・・その7
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